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魔術師の功罪  作者: 尚文産商堂


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132/151

第132話

「……よし、おそらくはあそこだろうな」

考え抜いたうえで、緒方はある一点に絞る。

それでも確証がないのか、近くにいて犯人らの護送の手配をしていた平塚に尋ねた。

「結界の外からでいいから、あいつの魔術粒子の励起をたどれるか」

平塚に北山の追跡が可能かどうかを聞いているようだ。

「もちろん。少し時間をくれれば」

結界の外に一歩出てから、一瞬の間をおいて平塚の姿は霧のように薄くなった。

「あっちはこれでいいだろう」

「あの……」

犯人護送のための警吏庁からの車を待っている間、緒方に放出が聞いた。

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