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第124話
片手でパーソライトと呼ばれた石を緒方の方向へと押し出す。
「純魔力、至高の宝石、魔術結晶。さまざまな二つ名を持つものであるが、学術的にはパーソライトで統一される。通常の鉱石や貴石類とは異なり、土中ではなく人体中で生成される唯一の宝石。その生成法は現時点に足るまでのなぞとされる」
北山が話す内容な、緒方も十分に、それ以上によく知る内容でしかなかった。
「高説垂れるのは結構なことだが、それぐらい、小学生でも知ってることだぞ」
「……では、これの生成法を発見したとすれば?」
北山の言葉に、緒方は思わず笑う。
「まさか、最高の魔術師が長年取り組んできていてもわからなかったことだぞ、一介の魔術師風情でわかるはずがなかろう。禁忌官の資格もないようなものならなおさらだ」
「だが、判明したのだよ。だからこそ、私はこうしてパーソライトを持ち歩くことができている。それは紛れもない事実だよ」
北山が笑う緒方へと、笑顔で答える。




