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第102話
そして向かったのは家の中でも一番大きいだろう部屋だった。
「なるほどなぁ」
捜査員の一人が何やら感慨深そうにその光景を見てつぶやいていた。
「行くぞ」
緒方はそれでも最低限のことは把握できたらしく、何がどうなっているのかわからない放出らを置いてさっさと家を出ていく。
「緒方さん、どういうことなんですか」
「飛翔術じゃない、さらに複雑な移動術だ」
家を出ると早速、別の場所で待機していた平塚へと電話をかける。
まだこの辺りは魔術粒子の密度が高いため、魔術を使っての通信は危険と判断したためだ。
「平塚、そっちはどうだ」
「防衛網から抜け出た高密度の魔術粒子を感知しました。そちらを追いかけております」
「わかった。場所が分かり次第また連絡を」
「了解です」
平塚との電話はそれで切れた。




