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第6話;行方不明の真実

俺はそのまま10分ぐらい、座り込んでいた。

そしてやっと気分も落ち着いてきたため、いったん部屋の外に出て、

美緒の母親に詰め寄った。

「一体、どういうことですか⁉おかあさん」

すると母親は涙を流しながら、語ってくれた。


あの日、俺が楓さんの会社に行ったあの日

帰ってきてすぐに怒って出て行った俺を心配した美緒は

何回も電話をかけた。

しかし、電話には出てくれず22:00を超えても

帰ってきてくれないことで心配になった美緒は母親に電話をかけて、

簡単にだけ事情を話して「

もしも雄太さんから連絡があったら電話してって伝えて」とだけ言った。

母親はそれから何の連絡も美緒からなかったため、

雄太さんが帰ってきたと思っていた。

そのため、雄太が翌日に来た時の反応が、あんな風になったのだ。

その後、異変に気付いた母親もまた独自に美緒を探すために

色々なつてを使ったようだ。

しかし、全然見つかることはなかったため、不安感を募らせていった。

そんなある日、今から1か月前のよく晴れた日、雇っていた探偵の一人から

「娘さんの居場所が分かりましたよ。しかしなんといっていいのか」と連絡され

どういうことですか⁉と聞いたが、

「行ってみればわかりますよ」と悲しみを隠したような声で言われてしまい、

その指定場所が病院だったことから、

もしかして・・・という嫌な予感に支配されてしまった。

そしてこの病院につき、案内された時、

その嫌な予感が的中していたことを知った。


さらに追い打ちをかけるかのように医者の先生は言ったのだという。

「娘さんは残念ながらもう目を覚ますことはないと思います。申し訳ありません」

美緒の母親はその瞬間、後ろから鈍器で殴られたかのように倒れこんだ。

そして数日が経って、なぜ娘がこうなったのか原因を医者に聞いたみたいだ。

すると、1年ほど前に大型トラックにはねられた挙句、

そのまま30分ほど放置された。

俗に言うひき逃げにあっていたようで、

近くを通りかかった青年が血だらけの美緒を見て

病院の緊急連絡先にかけた。救急車が着いたころにはもう衰弱していて、

いつ死ぬかもわからない状態だった。

そして運び込まれて手は尽くしたが、意識だけが戻らなかった。

身元が分かるものを持っていればよかったのだが、

持ってなかったため医者もどこに電話を掛けていいのかわからなかったという。


それを聞いた母親はその場で号泣してしまったようで、

医者や看護師も困ったと言う。

そして母親はその時に一瞬、雄太さんにも知らせなくてはと思ったものの、

雄太さんが出て行かなければ、

もっと早く帰ってあげていれば、電話に出ていれば・・・

美緒がこんな目に合うこともなかったのではないかという考えに至ってしまい、

今の状態でもし雄太さんの顔を見てしまったら、

殺してしまうのではないか。と思ったらしい。

結局、気持ちの整理を付けて電話を掛けることができたのが今日だったようだ。



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