勇者を召喚したはずなのに魔王が召喚されてきた
『神様、女神様、どうか勇者をお呼びください!』
魔法使い達が一斉に詠唱をすると、魔方陣がまばゆく光りひとりの男が現れた…...
その男の名前はクロノス南の大陸を支配する魔王である!!
「誰が人のこと勝手に召喚しやがったー!(`Δ´)
こちとらサキュバスの姉ちャイチャするところだったんだぞゴラァ」
余談ではあるが、この男、妻子持ちである
騎士's「???勇者様我らが王がお待ちです。どうぞこちらへ」
そう言われついついていくと自分の何倍もの大きさの扉があった
「この中に国王はいらっしゃいます。失礼のないようにしてく…...いえ、礼儀が違うかもしれませんので直接顔を見ないでください。下を見ていていただけるとありがたいです」
説明をし終えると騎士は扉を開けた
扉のなかには優しげな顔立ちの国王と王妃、その子供達と、でっぷり太った貴族、ガチムチな貴族、そしてドヨーンと沈んだ雰囲気の貴族達がいた
「よくぞ参られた勇者殿よ。早速で悪いが本題にはいる。この国は今、滅亡の危機に貧している。魔物達の強さが上がり村や町がいくつも滅んでいる。そこで勇者殿には、魔物を退治してほしい。そして、魔物を操っているという魔王を倒してほしいのだやってくれるか?」
「えーと、あんた何言っているの?そんぐらい自分達でどうにかしろよ。第一俺、魔物なんて操れねぇし。俺らだって自分達で魔物倒してるんだぞ?」
《き、貴様!何て口を利いているんだ!》
「黙らんかモブデスよ!我は勇者殿と話しているのだ!
ところで勇者殿よなんだか自分が魔王だといっているように聞こえたのだが、魔王なのか?」
「そうだけど?ちゃんと南の大陸を統治してるよ?てか、何であんなに無能がいるのに駆除しないわけ?必要なくない?」
「な、なぜ魔王が召喚されてきたのだ…
魔王よ、無能とは誰のことを指しているのだ?」
「え?それはあのデブ達と、あんたと、その王妃、それにそこの子と貴族がわにいる騎士全員だけど?
え、まさか…...鑑定使えないわけ?鑑定できるんなら能力値解るよね?」
「……………騎士達よその魔王を殺すのだ…よくも息子を無能といってくれたな…許さん!」
グハァッ
バタバタバタバタ
・・・・・・・・・・・・・・・
「ふっ安心しろまだ死なない…
あっ、死んだ、はやすぎだろ...」
国王や騎士達が死に大騒ぎになった謁見の間(仮)だったが、第2王子(17歳)のおかげですぐに落ち着きを取り戻した
そして、魔王の宣言により魔王国の属国になったのであった
ちなみに、王子以外は反対したのだが圧倒的な力の差により認めるしかなかったのである
魔王は早速統治を始めることにした
まずは騎士の力をあげるために訓練を開始するが人員不足が目立つため部下を召喚し訓練の監督をさせる
2ヶ月後・・・・・
「はあー何だかよく働いたな~
そろそろ魔物の退治もできるだけの力がつくだろう。そしたら冒険者の力もあげられる環境を作らなきゃ……そしたら最後は農業の拡大をすればいいよね...」
3月後・・・
パンパカパーンパンパンパンパンパンパカパーン
「今ここに、ムノー王国の魔王国への属故国化を宣言する!
そして、通貨の統一と農場の拡大もあわせて宣言する
この国の法は魔王国のものと同じになるのでよく理解するように!」
こうして戦闘が全く起きないままムノー王国は、魔王のものとなったのでした
完!!