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おぼっちゃまと悲劇

一話一話の文章がどんどん少なくなってる気がするな。

今度から気をつけよう

疲れた。

大地の野郎、朝教室に入った瞬間、

「静間の母ちゃん世界一周旅行に昨日行ったんだって!」

と、大声で宣言しやがった。

次の瞬間に俺は大地の意識を奪ったがな。

だが時すでにおそし。

HRが始まるまで質問攻めにあった。

どんだけ質問があるんだろうとしんそこ思った。

そんな親が世界一周に行ったくらいで。

質問には全部答えたがな。

3時間目が終わる頃には一年の全クラス知らないものはいなかった。

先生まで知ってやがる。

そりゃ、生徒がこんなけ騒げば当然の結果か。

昼休みは質問される前に逃げた。

まぁ購買でパンの争奪戦に参加しなくちゃいけないのもあるしな。

パンを食べ終えてからはいつものように図書室に行く。

今日は質問攻めのせいで本はまだ読み終わっていない。

図書室まで来て質問攻めに会うことはないだろう。

俺はそう思い図書室へと向かった。

図書室に向かう途中も何回か質問にあったが面倒なので無視して進んだ。

少しして図書室の入り口が見えた。

ふぅ、これでやっと静かになる。

俺は胸をなでおろした。

図書室に入ると、中はいつもの様に静かだった。

一年はあまり図書室には来ないのでかなり心が休まる。

借り出し口には今日も葛原が座っていた。

また図書委員が来なかったのか? 図書委員皆飽きたのか?

まぁいいや、葛原と話せるしな。

「よぉ葛原」

自然に話しかけれた。

昨日の短い会話でだいぶ慣れたようだ。

「こんにち、は。森下、君」

葛原もこちらに気付き挨拶を返した。

「今日も手伝いか? 後俺のことは静間と呼んでくれてかまわん」

うわ、俺変なこと口走ってないか? やはり慣れたと言っても少し前より話せるようになっただけのことだからな〜。

「うん、静間君って、呼ぶ、ね」

了承してくれたよ。

結構気に入られているのか?

自惚れてみる。

「横すわっていいか?」

少し自身が付いたので大胆にいってみる。

「いい、よ」

許しが出たので葛原の横に座る。

精神的にかなり疲れてきた。

やはり好きな人を前にすると息がつまる。

「静間、君の、お母、さんて、今、世界一周、旅行、に、でかけて、るんだって、ね」

思いがけない人から例の質問が来た。

「まぁね、昨日の夜置手紙だけ残して急に行ったんだ」

「たいへ、んだね」

心配してくれてるのだろうか?

普通にこたえよう。

「ご飯を考えて作ったり、材料の買出しがめんどくさくて大変だ」

「料理、作れる、んだ」

料理に反応した。

「人並み程度にはね」

う〜ん、それにしても葛原と話していると自分が自分でないとたまに錯覚してしまうな。

緊張しすぎなのか?

「今度、静間君、が、作った、料理、ごちそう、してくれ、ない?」

「ぶっは」

きいた瞬間ふきだしてしまった。

え? 何? 葛原が俺の料理食べるって? 聞き間違いか?

考えていると、

「だめ?」

ズキューン!

何かが俺の心を打ち抜いた。

俺より頭1個分くらい小さい葛原が小首をかしげる動作に頬を少し染めてるてうわめづかいをするのは反則ものだった。

「あ、あ、あぁ、い、いつでもか、かまわんぞ」

めちゃくちゃ動揺してしまった。

「友達、誘って、今度、行くね」

葛原は気にしてないようだ。

あぁ、友達も誘うよな。

少しがっかりしながらも了承した。

それから少し話して、そろそろ掃除の準備に行くと言って図書室を出て行った。

俺もそろそろ鈴原に見つからない場所に移動しておこう。

俺は図書室を後にした。


『キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン』

掃除の終わりを知らせるチャイムが校舎に鳴り響く。

いや〜、今日は良い日だ。昼休みは葛原と話ができ、鈴原にも見つからず、掃除の時間は屋上で快適に過ごせたぜ。

一昨日よりはだいぶ暖かくなったな。

数分後に授業が始まるから教室に戻るか。

5時間目って何だったっけ? まぁいいや、教室についたし時間割をみよう。

そう思い教室のドア開けると、そこには下着姿の葛原がいた。

あれ? 何で教室で葛原が着替えてんだ? あ、そういえば5時間目体育だったっけ……。

この学校はなぜか更衣室がなく、体育は2クラス合同なので着替えは片方の教室でする。

『キャーーーーーーーーーーーーーーーーッ』

俺の存在にきづいた着替え中の女子から悲鳴を上げた。

やべぇ。

悲鳴が聞こえたと同時にドアを閉めて隣のB組に入った。

顔見られただろな。やっぱ先生に呼び出されるか?

と数秒心配したがすぐに心配をやめ、体操服に着替える。

過ぎたことは考え無いことにしよう。

それにしても葛原のスタイルよかったな〜。でも俺の顔見たよな〜。嫌われないか?

などどあほな事を考えつつ着替える。

着替え終わって廊下に出たときに声をかけられた。

「女子の着替えはどうだった?」

「何のことだ?」

声のかけられたほうに顔をむける。

そこにはジャージ姿で寒そうに立っている大地の姿があった。

大地ってそういえば冬苦手って言ってたな。

そのくせ屋上にはついてくる。

まぁ、ジャージと普通の服じゃぁ暖かさが違うからな。

大地は学校に来るとき、私服でたまに制服を着てくる。

今日は確か私服だったよな〜。そりゃ着替えればだいぶ寒いか。

適当な推理をする。

「さっき静間、A組のドア思いっきり開いてたじゃないか。そして悲鳴が聞こえた後にB組の教室に逃げてたしな」

「見てたのかよ! 見てたのなら教えてくれよ!」

ムカついたので足払いをして、大地が飛んで避けた。

足払いを避けられるのを予測して俺は大地が飛んだ瞬間に足払いに使った足を止め、上に軌道を変えて蹴った。

大地は俺の脚を掴んで避けてから着地と同時に俺の足をさらに上にあげた。

「うおっ」

急に足を上げられたせいでバランスを崩して背中から倒れた。

「そんな攻撃じゃ俺に当てれないぜ〜」

とっさに受身をとってダメージをやわらげたが、さすがに地面がコンクリ防ぎきれないものがある。

そんな俺を大地は見下すように見る。

「背中いて〜と、スキあり!」

足払いをした。

油断していた大地は足をクリティカルで払われた。

「うぎゃっ」

「わっ」

そこへ運動場に行くはずだった男子の上に大地が倒れこんだ。

男子の名は雪広一真ゆきひろかずま

性格は真面目、が一番あっている。

頭は良いが運動が苦手のバリバリの文科系。

その前に体が悪いのでいつも体育は見学である。

当然眼鏡をかけている。

でもその眼鏡はかなり個性的だ。

何せふちが金でできているのだから、これで気づくものがいると思うが一真は雪広財閥のおぼっちゃまだ。

雪広財閥、世界各国のいろいろなところに会社を持つ大企業である。

一真はそこのおぼっちゃまだが、普段はその力を使わない。

使ってるところは見たこと無いな。変なところで真面目だから。

そしてそのお坊ちゃまはというと大地の下敷きになっている。

一真の身長は165cm、大地と20センチも差があるのでかなり大変なことになっている。

「だ、誰。重い」

「女に重いって言ったらだめなんだよ!」

大地が裏声で答える。

どこにそんな体格のいい女がいるんだよ。

「ご、ご、ごめんなさい!」

緊急事態発生。

1、大地が女声で言ったことを一真が信じてパニック。

2、一真暴れる。

3、大地と一真の間に俺の足が入って絡まり外れなくなる。

4、俺の足が抜けない。

「大地! どきやがれ!」

抜こうとするがやはり抜けない。

「いや、動けない。静間上半身は?」

「うつぶせで動けないよ」

「大地君と静間君だったのかい。てっきり女子かと思ったよ」

一番下にいる一真は案外冷静だった。

「さて、この状況をどうやって打破しようか」

11話に番外編でも書こうかと思います。

とりあえず人気があるキャラの番外編を書きたいな。

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