○参上!
屋上に出ると、身長160cmくらいの少女が日傘をさし、立っていた。
「来てくれたんですね。うれしいです」
少女はこちらを向くとそう言った。
腕は細く、つかんで少し力を入れたら折れてしまいそうで、肌の色は白く、日の光にあたっているとすぐにでも倒れてしまいそうな印象をうけた。
そして紙は黒く、余計に肌の白さを浮かび上がらせていた。
じっとこちらを見る目の色は、吸い込まれそうになる程赤い色をしていた。
そして、どこか懐かしい感じがした。
「あ、あなたはだれだ? そして何でこんな手紙を俺の靴箱に入れたんだ?」
動揺しながらも俺は目の前の少女に手紙を出して問う。
「やはり、おぼえていませんか。さすがに11年も前のことですものね」
悲しそうな顔をし、そして今にも泣き出しそうな声で喋る。
11年前? 確か最近夢でそのあたりの事見た記憶が……。
やっぱり思い出せない。
思い出そうとするとなぜかひどい頭痛が。
「思い出せませんか? しーくん」
しーくんと呼ばれた瞬間頭の中でカチンっと、スイッチが切り替わるような音がした。
それと同時に閉じ込められてた記憶が流れてくる。
11年前の記憶と友に。
「湯奈ちゃん」
そして俺はなんとなく出てきた名前を口にした。
「思い出してくれたんですね!」
湯奈ちゃんと呼んだ瞬間、少女の表情は見る見るうちに明るくなった。
「あぁ、思い出したよ。湯奈ちゃん」
「うれしい!」
そして湯奈ちゃんは俺に走りよってきて勢いよく抱きついてきた。
「って、何勝手な妄想して呟いてくれてるんじゃぁ! 湯奈姉!」
「はっ、しーくんが遅いから妄想しちゃった♪」
さっきのことは全て妄想である。
あのまま行けば間違いなく連載終わってたな。
危ないところである。
俺が屋上のドアを開けると、そこには日傘を差してぶつぶつと変なことを呟いている湯奈姉が立っていた。
湯由美湯奈。
この女は俺が4歳のときに引越しをしたお隣さんだ。
そして俺より1歳年上である。
つまり幼馴染で隣のお姉さん。
と、言うことになる。
最悪な幼馴染だ。
性格も最悪だ。
小さい頃近所に同じくらいの子がいなかったのでよく遊んでいたのだが、とりあえず恐い。
だって縄跳びで縛ってどこからか取り出した鞭で叩いてくるは、お馬さんゴッコとか言って背中に乗って早く走らないと乗馬用の鞭で叩いてくると言う凄いサ○っぷりを見せられたのだ。
なぜ乗馬用の鞭を持ってるかというと、一応金持ちだからだ。
そして俺が4歳になったときに引越しをして、俺は平和な日常を掴み取ると同時に俺の中から湯奈姉の記憶を完全に消した。
だがさっきの妄想での独り言を聞いて思い出した。
昔のトラウマを……。
まぁ今はそんなことは置いておこう。
「湯奈姉! この手紙なんだよ!」
とりあえず正体は分かったので恐がる必要もない! わけではない……。
「のりで書いてみちゃった。しーくんってなんだか無駄に責任感あるじゃな〜い♪ それから年上に向かってその喋り方はなにかな?」
「はい、すいませんでした」
のりってなんだよ! とツッコミたいが、とりあえず謝った。
だってなんか最後のほう恐かったんだもん。
「今回は許すけど〜、今度したら許しませんから」
「は、はい! 今度から気をつけます!」
もう半泣き気味に謝った。
何で俺がこんな目に……。
最近こんなことが多いよ。
さて、最近リレー小説書いてみたいな〜っと思ってるのですが誰と書こうかと思いますよ。
誰かここの作者でやってもいいという人は俺にメッセージください!
お願いします!
後評価と感想もお待ちしております。
リア友の豊は「六等星」打ち切り(?)
新しく「ツルッぱげ!」を描いております。
そちらも応援よろしくですにゃ〜。