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保健室に悪魔

ゆさゆさ、ゆさゆさ。

「森下様、森下様おきてください」

授業が終わってからすぐ体を揺らして郁が俺を起こそうとしている。

だが俺は狸寝入りで無視をする。

「ふふふ、狸寝入りで逃げようというのですか」

――――ッ。

背中に悪寒が走り抜けた。

なんかこれやべぇな。

がさごそ、がさごそ。

隣から鞄か何かをあさる音が聞こえてきた。

薄目で見ようとするが今思えば郁の席は反対なので見えるわけがない。

これは今の内に逃げるべきだな。

善は急げと言うことで俺は机を倒さんばかりの勢いで立ち上がって出口に向かって全力で走る。

そして教室から出てこれで逃げ切っただろうと思い後ろを見ようと思った直後、また背中に悪寒が走る。

今振り返ったら地獄が見える。

俺はそう思い、限界を超える速度で校舎を走り抜けた。

そして俺は保健室に逃げ込んだ。

チャイムも聞こえてきた。

「ど〜うし〜たの〜、も〜りし〜たく〜ん? 授業は〜じまるよ〜」

保健室に入るとなんだか気が抜ける声でしゃべりかけられた。

話しかけられたほうを見ると、そこには小学生低学年かと思える背丈の少女が白衣を着て笑顔で立っていた。

白衣は大きいためかなり引きずっている。

そしては手は袖から出ていなかった。

「いや、はぁはぁ、何でも、はぁはぁ、ありま、はぁ、せん」

「あ〜ら、そんなにはぁはぁ言って〜、私によくじょ〜しちゃった〜?」

少女はそう言って口に手を当てて笑う。

「そんなことありませんから猫小先生」

呼吸はだいぶ落ち着いたのでとりあえず訂正をする。

そして目の前に立つ小学生低学年位の少女は、実際この学校の保健の先生である。

名は柳原猫小やなぎはらねここ

年齢不明。

本人に聞いて見たが、

「女性に〜年を〜聞くもんじゃ〜ないよ〜」

だ、そうだ。

初めて会った人はまず先生とは思わないだろう。

猫小先生は今年この高校の保健の先生になったばかりだ。

つまり新任教師である。

初めに始業式で猫小先生を見たときは、なんでこんなとことに白衣を子供がいるんだろうかと思っていると、校長先生の紹介で今年から赴任してきた保健医だと聞かされたときは皆ドッキリじゃないかとしばらく噂になった、らしい。

俺は始業式遅刻でいなかったからその後に聞いた。

そうした噂は最近はなくなってきて、皆普通に接している。

まぁ飴とかあげたり猫ちゃんと呼んだりすることが普通なら普通なんだろうけどな。

ちなみに俺の中では普通だ。

「疲れているので今日もベッド借りますね」

俺はそう言うとカーテンの奥にあるベッドの下に行く。

「はいは〜い」

猫小先生は軽く返事をして椅子に座る。

「ん〜っしょ、ん〜っしょ」

椅子の高さは先生の腰より少し上にあるので猫小先生の身長じゃぁよじ登るしかない。

椅子の高さ下げればいいのに。

思うだけ思って俺は布団の中で眠りに落ちる。


いつものように夢には少女が出てきた。

だけど今回は、いつもと、少しちがった。

いつも泣いている少女は、今回は、笑っていた。

その笑顔は、ひまわりのようなまぶしい笑顔だった。

そして少女は、口を動かした。

「―――――――――」

だが、何を言っているのかまったく分からなかった。

口は動かしているのだが、声が聞こえてこないのだ。

そしてだんだんと少女がかすんでくる。

あぁ、そろそろさめるんだな。

俺はそう実感した。


俺そっと目を開けた。

そしてそこには、郁の顔がドアップで見えた。

その顔には人に恐怖を思わせるような笑顔があった。

「うぉわっ」

俺は変な声を出した。

ぎりぎり顔を浮かさずにすんだ。

浮かしていたら多分ファーストキスを奪われていたかもしれないな。

ちなみに郁は俺のお腹あたりに座っている。

「さて、話を教えてください森下様」

めんどくせぇなぁ。

話してもめんどくせぇし、話さなくてもめんどくせぇ事になりそうだ。

えぇい、もう言ってしまえ。

そのほうが楽になれる。

俺はそう思い手紙のことを郁に話した。

乗られた状態で。

なんだか最初から最後までうだうだだったような気がします。

そして短いという最悪ですね。

まぁ感想とか指摘とかどんどん送ってください!

まってますにゃ!

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