表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソウルリンカー  作者: クロネコにマタタビ
1章 
14/14

第13話 狼少女

夢…そう、これは夢だ

それも『悪夢』…だ


--ノイズ--

走る僕

眼前に迫るトラック

驚いた顔をしている運転手

立ちすくむ少年

衝撃

回転

「いやぁぁぁぁっ!」

そして彼女の叫び声

--ノイズ--


そして再びトラックがやってくる…

ただその繰り返し。



「…ッ!!」

「うひゃぁっ!?」

息を荒げながら僕は目を覚ました。

(夢…か)

震える手を胸に置き早鐘を打つ心臓を落ち着かせる。

そして頭を振り先程見た夢の内容を忘れようとする。

(無理…だよね。心に焼きついている)

目を瞑るとあの光景がフラッシュバックする。

(考えちゃダメだ!)

忘れようと努力すると余計に思い出す。

意識を切り替えるために周りを見渡すと、そこは見覚えのないこぢんまりとした部屋だった。

「え~とここは…?」

「あの…ここは訓練場の脇の簡易手当室っす」

「えっ?」

僕の独り言に答えが返ってきた。

目を向けると部屋の入口から顔だけを覗かせている犬耳の少女が居た。

「えっと、ルミナさん…だよね?」

「名前覚えていてくれたんっすか!?」

「勿論だよ。屋敷で僕と年の近い人だし」

「感激っす!」

彼女は狼人族のルミナさん。

たしか僕より2歳年上の10歳だったと思う。


ルミナさんは庭師兼警備隊員の一人で、今はラグ爺に師事して色々やっているらしい。

庭師として働いているのを何度か見かけたことはある。

ただ、僕から話しかけようとしても避けられてしまうので殆ど話したことは無い。

多分僕が“黒”だからだろう…。


「えっと、僕はどうしてここに…?」

「覚えてないっすか?師匠と戦って気を失ったらしいっすよ?」

「あっ、そっか。それであんな夢を…」

死を思い出したんだ…

「そ、そうだったっす!何やらうなされていたので心配したっすよ!?」

「心配…してくれたの?」

“黒”の僕を…?

あぁ、この人は良い人なんだ。

「当たり前っす!呪いが完治したとは言えまだこれからどうなるか解らないんっすから」

「あ、呪いのこと知ってるんだ」

「あ…、し、しまったっす~~!このことは内緒にしとこうって皆で決めたっす!だから聞かなかったことにして欲しいっす!!」

「あ、そ、そうなんだ。んじゃ聞かなかったって事で」

内緒…?皆知ってて知らないふりしてたんだ?

なんでだろ?

「それはありがたいっす。って、そもそもなんで坊ちゃまが知ってるっすかー!?」

「母さまから聞いたよ?」

「ウィンディア様~!?なんで黙ってろって言った本人がばらしちゃってるっすかー!!」

母さまが内緒にしていたんだ…。

あの時は“颯太”との会話の流れで教えて貰っちゃったけど…

「あはは。まぁ何か教えて貰っちゃった」

「くぅ!その笑顔がエリナさんが言ってた…はっ!?エ、エリナさんは居らっしゃらないっすよね!?」

ルミナさんは何かゴニョゴニョ言った後に急に挙動不審になった。

「エリナさん?今日は昼と夜の食材を集めるって言って別れたきりだけど?」

多分山菜でも採りに行ったんだろう。

「ほっ、今日は狩りっすか…。危なかったっす。坊ちゃまにウチが近づいてる所を見られたら『即・惨・殺!』っすからねぇ」

狩り?惨殺?

「あははは、エリナさんはそんな事しないよ~」

エリナさんはちょっと変わってるけどそんな事はしないよ?…多分。

「知らぬが仏って奴っすね…。あの目は本気マジだったっす」

ルミナさんはしみじみと呟いている。


それにしても意外と普通に話してくれるなぁ。

気をつかってくれてるのかな?…なんて邪推しちゃダメだよね。

「ん?じっとウチを見て、どしたっすか?」

「え?えぇっと、あ、そうだ、い、犬耳!犬耳可愛いなぁって」

「ワフッ!?フフン、クリュウ様はウチの魅力にメロメロっすね!あ、惚れちゃダメっすよ?マジで殺されるっす!そもそもウチは狼であって犬では無いんすが…。で、でもちょっとくらいなら触っても良いっすよ?」

おぉ~言ってみるもんだ。ちょっと気になってたんだよね。

所で犬と狼って違いがあるのかな?

「いいの!?…おーモフモフだぁ~!」

こ、これは思ったより…いいものだっ!!

柔らかな赤みがかかった茶色い毛並みと人より少し高めの体温が手のひらを包むように包んで絶妙な暖かさを僕に伝えてくれる!

しかも触り方によって僕の心が様々な風にくすぐられてしまう!

耳の先端をそっと撫でるのもいい!

だがしかし付け根をコリコリするのもまた良い感じだ!

さらには耳と耳の間を優しく撫でるのも僕の心を癒してくれる!!

先端か付け根かはたまた頭か…それが問題だ。

いや全部撫でればいいのだっ!!

「ワフゥン…。そ、そんな風に触られると変な気分になるっすよぉ」

「あっ、ごめんね。触り心地が良すぎてつい調子に乗っちゃった」

ただでさえあんまり好かれてないかもしれないってのに、嫌われちゃったかもしれない

「い、いえ。ウチも変な声を出して悪かったっす。ただ自分で触っても何とも思わなかった所だったからビックリしただけっす」

「そっか。じゃぁ下手に触らないように気をつけるよ」

「あ、いや、嫌じゃなかったので、また撫でてくれると嬉しいっす…」

「えっ?いいの?やった。じゃぁ今度から気をつけて触るねっ!」

良かった。嫌われてはいないみたいだ。

「あの、ただエリナさんがいる前ではあんまり触らないで欲しいっすよ?」

「うん!」

どうやらルミナさんはエリナさんが苦手みたいだ。

どっちも良い人なんだけどなぁ…。


いつの間にか一月も間を開けてしまった。

その上この文章の量…

読んで下さっている方には本当に申し訳ないです。

が、リアルの都合上これからも更新は遅いと思います。

重ね重ね申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ