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レベル1の魔王様  作者: 猫屋敷 魂
第1章 魔族探索編

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三十四話 ~砂漠の国 オアシス 猛攻~

                     34.


 一般的に人類が魔法を使用する方法は二つ。一つは魔法樹『ユグドラシル』の枝から

魔力を譲渡する方法。ソレにより魔力が無い人類でも一時的に魔力を体内に循環させる

事が出来る。

そしてもう一つは自然の(マナ)を利用して、形にする方法。

ただ、この方法はセンス。魔力を視る眼。長い詠唱が必要とされる。

つまり魔力を視る眼が無い人類にこの方法は使えない。


ただ、人類でも魔力を体内に()()()宿す者等がいた。

ソレが勇者。異界の地から神により呼ばれた者等だった。



太陽神の剣(ソーラー エンシス)ッ!」


瞬刀(ヴェロークス)。」


「…うッ。」


燃える剣の横一文字の斬撃。

それと同時に細いレイピアの音速の連撃がロデーに迫る。


「はぁ…はぁ…。さすが勇者。強いなぁ…。」


何とか二人の猛攻を躱しているロデーだが全ては避け切れていなかった。

付いた傷は複数あり。疲労も並みではない。


「そりゃ、お互い様でしょ!私等、二人でまだ一太刀も当てれてない!凄いよ、ほんと!」


身に纏う派手なアクセサリーを鳴らし、イヤーははしゃぐ。


「何、敵さん。褒めとんのや。ラヴィット。アンタ、腕落ちたんちゃう?」


全身黒に身を隠すヤマカは呆れたようにそう言った。


「そうかなー?あはは。でも、安心して!直ぐに感覚、取り戻すからッ!」


「根拠ないやん。」


そんな二人のやり取りを息を上げて見るロデー。

決して舐めていた訳ではないが。正直、二人がココまでヤレルとは思っていなかった。

勇者とは何度か闘り合った事はあったが、当時はまだ戦闘に慣れていない節があった。

だが今、二人は確実に強くなっている。

特にヤマカは魔王を倒してからも戦地を離れていなかった為か。

当時の戦闘力の比ではないのは確実と言えた。


「…はぁ。モルガナ様にあぁ言った手前。かっこわるいなぁ私ぃ…。」


ぐぅぅーー。


!?


何度目かの腹の音。ロデーはお腹をさすった。


「お腹、空いたぁ。」


その音はあまりに大きく。敵の勇者、二人の耳に届いていた。


「あはは…。大きなお腹の音ー!」


「緊張感、無くなるなぁ。」


言って、二人は再度。各々の剣を構え。地を踏んだ。


ザザザザッ……。


再び始まる。剣戟の猛攻がロデーを襲う。


「…ッたぁ。」


燃える剣はともかくとして、レイピアの方は完全に避け切れなかった。

威力こそないが一つ一つの突きは弾丸に匹敵する。

魔族の皮膚は人間より硬かったが、流石に音速の突きを無傷で耐えれる程ではない。


ダメージこそ大きくないが、喰らい続ければヤバい事は本人にも分かっていた。


太陽神の剣圧(ビックバーン)


ロデーにレイピアが貫くと同時、イヤーの剣から大きな炎の斬撃が繰り出される。


水の球(ネロ スパイラ)ッ。」


ダメージを気にしていたロデーは慌てて自身を水の球に包む。


が。


炎の熱と威力はロデーが急造で創った防御力以上だった。


「わぁぁぁーーー。」


水は音を立て、蒸発し消え。残されたロデーは炎の斬撃を諸に喰らった。


瞬光の針(ヴェ―ロ アクス)ッ!」


煙が晴れ、人影が視認されると直ぐ。ヤマカは地を蹴り、全力の突きを突き出した。


(ネロ)…ッ!?」


ロデーはソレに対応するも間に合わず。ヤマカが繰り出した技に右腕を貫通させた。


「あぁーーーッ。」


激痛に耐え切れず、ロデーの叫びが廊下に響き渡る。


「やるなぁ。心臓、狙ったつもりやったのに。」


叫ぶロデーにヤマカは目を細め。刺さったレイピアを抜く。


「今、楽にしたるわ。」


抜いた刀身は今度もロデーの心臓に向かう。


…ダッ。


「なんや。まだ、動けんのか。」


繰り出された突きにロデーはすかさず後ろへ後退。避けるという選択を取った。

音速で繰り出されるレイピアはシュッ。という音を鳴らし。空を刺す。


「けど、スネーク。流石にもう勝負あったでしょ?魔王の幹部ってこんなに

弱かったけ?」


「さぁな。私が強くなり過ぎたんちゃうか?」


「はぁ…はぁ…。…ッ。」


力を解放した二人の強さは確かに規格外だった。

一方は(パワー)型。もう一方は速さ(スピード)型。

相性も良い。


「んじゃ、終わらせますか。」


イヤーの燃える剣は更に大きな炎を刀身に宿す。

ソレは次第に剣へ呑まれるように消えていき…。


太陽神の一撃(アポロン)ッ」


ドッ!!


という大きな音を立て、コレまでにない大きな炎がロデーに向かい。撃たれる。

ソレは彼女の全魔力による一斉、解放。ようするに全力の一撃だった。


この狭い廊下に逃げる術はない。

ロデーの後ろにいるモルガナも無事では済まないだろう。

イヤーはそれすらも考えて。全てを終わらす一撃を放ったのだ。


「…え?」

「なんや?」


一瞬。二人は目の前で起きた現実に脳が追いつかなかった。


イヤーが放った炎は文字通り。最強の一撃だった。その炎がだ。

突然。前兆もなく。音もなく。一瞬で…


消えたのだ。

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