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レベル1の魔王様  作者: 猫屋敷 魂
第1章 魔族探索編

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二十話 ~砂漠の国 オアシス~ 宿屋にて

                   20.


オアシス。十数年前。砂金が大量に見付かり、多くの者が砂金を求め、砂漠に

出向くという現象が起きた。

この国は砂漠に出向く者等の拠点地が大きく発展し、出来た中小国である。

砂漠の生物を使った珍味な料理と砂漠で育つ植物が人気を占め、年に多くの人々が

この国を訪れる。



「…と、まぁ。国の説明としてはこんな所かなぁ?」


昨日、宿に泊まった俺達はその後。それぞれの部屋で泥のように眠った。

因みに部屋は二部屋。モルガナちゃんとロデーは同室。俺は当然、一人で部屋を

借りる運びとなった。

そして、時刻は明日みょうにちの昼過ぎ。二人の部屋で今後の行動。

情報共有等を話し合っているという訳だ。


「砂漠は一度、入ったら出られないんじゃなかったのか?

実際、俺達も地図が無かったら迷ってただろうし…。」


目印も無ければ。見渡す限りの砂の海。磁石も使い物にならないしで

砂漠の旅は本当に過酷を極めた。


「砂金が出るポイントまでは地図が出回ってるんだよぉ。ソレに魔族が高額な

値段で売った砂漠攻略の地図もあるし。その一度、入ったら抜け出せない。ってのは

昔の名残が残った感じかなぁ。」


「なるほど。」


魔族が裏で色々やってりゃ、魔界へも到達される訳だ。


「それにこの国にも転移系の魔法を使えるガイドって呼ばれる人がいるから

万が一って事があっても、ガイドを雇えばココに戻る事はできるんだよぉ。」


「転移魔法って確か、超上級魔法で使える奴も限られる魔法だろ?

そんな奴がこの国にもいるのか?」


書物で読んだが、転移魔法は莫大な魔力で空間を捻じ曲げる必要があるらしい。

空間には魔力の膜みたいなのがあってソレをブチ破って中に入るみたいなイメージだった筈だ。

つまり、魔力量がバカみたいに必要で。なおかつ、魔力の流れを読む技術も

必要という。超高度な魔法なのだ。


「ココの王が交渉してどっかの国から連れてきたって話だよぉ。

勇者一行の付き人って噂もあるし、気を付けた方がいいかもねぇ。」


勇者の付き人か…。


「…王はどんな奴なんだ?」


国のデザインはその王によって創られる。ここが国というならどんな奴かを知っておくのは

必須であろう。


「んーと、確か王の名はコンダだったかなぁ。私も詳しくは知らないけど良い噂は聞かないなぁ。」


なるほど…。まぁ、宿の手前。あんなモノを見て、良い王だという方がおかしな話だ。

恐らく()()は王宮に送られる()()だ。


「まぁ、街の情報は現地の者等に訊くとして。とりあえず街に出ようか?腹も減ったし。」


思えばココに来て何も口に入れてない。

唯一、口にしたモノと言えば先ほど宿で貰ったこの水くらいだ。


「そうだねぇ。私もお腹ぺこぺこだよぉ。」


ロデーはお腹を抑え、ゲンナリとした表情を見せる。


「安くて美味い。そんでもってお腹いっぱい食べれる店ってあるか?

出来れば宿の近くだと有難いんだが。」


ロデーの大食い気質を知っている身としては、とにかく安いに越した事はない。

宿近くを条件に入れたのはまた宿に戻るからだ。モルガナちゃんの対策をまだ何も

していない。

変身魔法は常にロデーに掛けて貰ってはいるが何があるか分からない。

ちゃんとした対策グッズを街で購入するのが無難なところだろう。


「んー。そうだねぇ。美味しいお店は幾つかあるんだけど、殆ど出禁くらってるからなぁ。」


「出禁って、何したんだよ…」


本来なら驚くところなんだろうが、ロデーなら何ら不思議じゃないので唯々、呆れる。


「何もしてないよぉ。普通にご飯を食べてただけだよぉ。」


ロデーにとっての普通は普通じゃないからなぁ。大方、店の食材を全て食べたとか

食い逃げを何回も繰り返したとかだろう。ロデーの性格や思考は何となくだが、旅を通して

分かっていた。


「まぁ、ソレに関しては変身魔法で何とかなるだろ?」


ほんと、便利な魔法だ。自分が思い描いた姿、形に成れるなんて。


「あぁ。その手があったかぁ。」


ぽんっ。と、手のひらに拳を乗せる。

ほんと、彼女は優秀なのだが。どこか抜けている。


「…モルガナちゃん。そろそろ起きてよ。ご飯、食べに行くよ。」


一旦、話はまとまった。未だ、ダブルベットで就寝中のモルガナちゃんの体を揺すり起こす。


「…すぅ。すぅ。」


変身魔法が掛けられているモルガナちゃんの姿は正に人間の幼女そのもの。

それはそうと。よっぽど、疲れてたんだろう。全く起きない。


「ロデー。モルガナちゃん、全然。起きないよ。ロデーも手伝ってくれる?」


一人より二人。何をするにも手は多い方がいい。


「いいよぉ。てか、そのまま連れてったらぁ。起こすの可哀そうだしぃ。」


荒いが、妙案だ。


「まぁ、それもそうか。じゃぁ、ロデー頼む。荷物は俺が持つから。」


「ん~。君がモルガナ様を背負うんじゃないのぉ?」


「いや、まぁ。ロデーが嫌なら俺が背負うけど。」


前までは確かにそうしてたが女性がいるなら女性に背負って貰った方がいいだろう。

俺とモルガナちゃんは別に親子という訳でもないし。


「嫌じゃないけどぉ。…まぁ、いっか。」


何か言いたげな様子だったが、ロデーはモルガナちゃんをそのままの姿で背中に乗せた。


「じゃぁ、行こぉ。ココはトカゲのお肉が美味しいんだぁ。」


じゅるりっ。涎を垂らす彼女を見て。俺の腹も大きく鳴った。

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