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猫島  作者: ツヨシ
2/2

「ミギャ!」

「あっ」

鋭く変な猫の声と、一瞬遅れて久保田の声が背中から聞こえてきた。

振り返ると久保田が防波堤の上にいた。

そして下の海を見ている。

「どうした」

声をかけると久保田が真っ青な顔で俺のところに来た。

「もう帰ろう」

「えっ、来たばかりだぞ。何かあったのか。変な猫の声がしたが」

「いいから帰ろう」

帰りのフェリーまで時間がある。

その間、俺は久保田にいろいろと聞いてみたが、久保田は「もう帰ろう」としか言わなかった。


次の日、久保田は会社に顔を出さなかった。

連絡もない。

上司に言われて俺が久保田のアパートに様子を見に行った。

部屋の鍵は開いていたが、久保田はいなかった。

携帯も財布もあるというのに。

――なんだ?

部屋の隅にノートの切れ端が落ちていた。

そこには「猫の声が聞こえる」と大きく書かれていた。

その後、久保田の姿を見た者は、誰もいない。



       終

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― 新着の感想 ―
[良い点] ∀・)猫を怖く感じられる作品でした。何と言うかね、そのディティールがお見事。 [気になる点] ∀・)まごうことなくホラー作品だと思うのですけど、ジャンルがその他なのは?ここから他作品も何故…
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