青春売ります
DVDが入りそうな大きさで十センチ程の高さがある箱の中に膝を折り畳んだ制服姿の少女がいた。
膝を伸ばしたら十五センチ程の身長の少女を恐る恐る取り出す。左手の上に優しく少女を持ち、だらりと垂れる腕と足を眺める。生きているみたいだ。
少女の頭に近づける指が震えた。
パキリ、とずいぶんと呆気ない音を立てて、少女の首が普通ならありえない方向に向けた。
瞬間、脳内に少女の青春がなだれ込む。
燃えるような恋をすることもなく、熱中できる物事も見つけられず、遊ぶ友達もいなくて、学校と塾と家を行き来する毎日。
「チッ。不良品かよ」
ゴミを空箱の中に放り入れた。