朝がきて、夜がきて。
掲載日:2020/05/23
朝がきて、夜がくる。
気にもとめない日差しは移ろい、気休めになる翳りは鈍い。
どっちを向けばいいか解らないから、歪む視界にしがみつく。
もう朝がきて、もう夜がくる。
罪のない語らいは流れ、罪のある語らいが終わる。
罪にも潔白にも属さない沈黙の中に、ひとり。
また朝がきて、また夜がくる。
伸ばしかけた手に掻痒感の叱責で、腕組みを強要してる。
驚きの曲がり角から、整った顔のあなたが通り過ぎていく。
待ち伏せの曲がり角から、険しい顔のあなたが通り過ぎていく。
怖がりの曲がり角から、嘲笑った顔のあなたが通り過ぎていく。
目で追わずに、あとは夜に任せる。
目を逸らさずに、あとは朝が着いていく。
目は伏せずに、あとは真昼に照らされる。
どうしても朝がきて、どうしても夜がくる。
みんながいてもいなくても、誰も見ていなくても。
どっちにしても、こっちは見ないで。




