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ドライブ・ナイツ  作者: 蜜柑
「開戦」
9/15

HOPE=希望

階段の下にある大きな空間。シェルターと言えるだけの頑強な作りになっている。

柊月夜の父 千夜の研究所だった場所。


そこには一機の古めかしいDNがそっと眠りについていた。


「月ちゃん 少しこの部屋に入っていて」

「うん」

シェルターの中にもうひとつのシェルターを作ることで最も頑丈になった部屋にいれる。

一秒だって月ちゃんの音が消えるのは嫌だけど・・・


急いで起動させなければ

最初のドライブ・ナイツ ホープ 希望を!

製造されて既に180年 眠りについた希望

ただ母なる宇宙を求めて飛び続けた

白と青で構成されたDN

ショルダーアーマーに書き込まれたHOPEの文字はかすみ、希望を失った様に思わせた。


それでも月ちゃんを守る最後の希望だ!


胴のサイドのパネルを開け、コクピットを開けるスイッチを押した。

しかし、ロックの解除された音だけでコクピットがあく様子は無い。

どうやら電力が足りないらしい。

仕方なく梯子を使って胴体に登り、胸の真ん中にあるハッチに手をかけた。

開けようとする健気なモーター音がする。


「一緒に引っ張るよ!」


全力で引くと軽く開いた。


「どれだけ非力なのよこの子は。それにしても紙装甲ね。今の機体じゃ考えられない」

そんな文句に怒ったのかモーターがぷすんと止まり閉まり始めた。

謝罪の言葉をかけつつコクピットに乗り込む

バケットシートは悪くない

観測者用の後部のシート周りの補強材の硬さを確認しつつ、月ちゃん守らなかったら許さん!と願いを込めた。シートに座り込み、ベルトでしっかりと固定する。


起動キーを握り

「希望!私に力を貸して!」

ねじる。

それに答えるように力強くアイカメラが発光する。

目の前のディスプレイに希望の文字が浮かび上がる。

達筆だ!と感動。

ロータリー型のエンジンは静かに、だが力強く全身の駆動系に力を伝えている

「反撃よ!と言えないところがさみしい・・・第二回逃走大会よ!」






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