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『ぬいペニ』

作者: ぬい

●月✖︎日

はー疲れた。

帰ってくるなり『ぬいペニ』でブロックしちゃった。さっきの彼。

なにやらメッセージが来てた気がするけど知らん。


誠実そうに見えたんだけどなぁ。

冴えない人だったけど頑張ってたっぽいし。デートプランはつまんなかったけど諸々は出してもらったからまだ許せる。

ただ3度目のデートでホテルはねーわ、がっつきすぎだろ童貞かっつーの。まあ童貞なんだろうけど。


あー彼氏ほしー。


そういえばまた例のぬいぐるみが届いてた。

気味悪いから宅配の人持ち帰ってくれない?って毎回思うわ。





✖︎月▲日

『ぬいペニ』をコツコツ続けていた甲斐があった。

数多の男を切ってきた私にも理想のピッピができた!


背高いし公務員だし!なにより誠実なのが素敵。

問題は誠実なあまり全く手を出してくる気配がないってこと。

もうデート3回目だよ?そろそろ次の段階に進んでもよくない?

そう思って少し大胆に迫ってみたけど逃げられちゃった。シャイだなぁ…



そういえば最近ぬいぐるみが届いてないな。

まあいいか。明日も頑張ろ。




--------------



✖︎月▲日

まったく散々な日だった。

流行りのマッチングアプリ『ぬいヴァ』を使ってみたはいいけどあんな女だとは思いもしなかった。


いい歳こいてお姫様気取りかよ。しかも謎に色目使ってくるし。

もうちょい誠実な女性はいないもんかね。


とりあえずあの女はブロックしとくか。



あー彼女欲しー。

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