夢の原因
こんにちは!神姫です。
初連載ですが、よろしくお願いします。
ハッピーエンドを予定しています。
苦くて甘い小説ですが、どうぞ、付き合ってください!
抜け出せ 君よ
抜け出すことは 逃げることではない
一つの経験へと つながるであろう
自分の 道を 歩むがよい
そして 支え合える ”友”と言う名の
光を 作るのだ
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はっ
目が覚めた。
ここのとこ、夢って言うより、
寝ているときに、頭に言葉が入ってくる。
しかし、誰の声かも、どんな人かもわからない。
もしかしたら、神様が、あたしの心の中に、
ひそんでいるのかもしれない。
この夢は、あの日から始まった。
あたしは吉川真希。
高校に入学して、3ヶ月くらいたったある日、
あたしに、長嶋勇気と言う名の、初めての彼氏ができた。
かっこよくて優しい人だから、思い切って告白したんだ。
そしたら、いいよっていってくれて…。
その噂は、どんどん広まっていった。
その結果、きっと、長嶋勇気のことが好きだったのであろう女子が、
あたしをいじめるようになってきたのだ。
勇気を出して告白した、次の日から…。
「ちょっと〜、吉川さ〜ん。あなた、長嶋君と
付き合ってるんだって〜?」
「へ〜。長嶋君があなたのような人を選ぶなんて〜…。」
「調子乗ってるんじゃないわよ〜。」
ばしゃっ
ここは、トイレ。
蓮田麗奈、野中真理恵、小塚伊織の3人が、
あたしを連れ出して、バケツの水をぶっかけてきたのだ。
「もっと自分の顔を見なさい!この雌豚めが!」
「その通りよ!」
「あなたはゴミも同然!流されなさい!」
といって、便器の中に、顔をつっこませようとしてきた。
「や、やめてよ!」
あまりにもひどいので、黙っていたが、口に出した。
「黙りなさい!あなたは必要のない人間なのだから。」
「しゃべる権利は無いわ。」
「なあに?逆に自分を見直そうとするためのきっかけを作って
あげてるんじゃな〜い。感謝しなさいよね。」
変な理屈をつけて、強制的に頭を強く押してくる。
「や、め…ろぉ!」
「「「キャハハハハハ!」」」
とうとう切れた。あたしは叫んだ。
「助けてーーー!!」
あたしが叫ぶと、一人の男性が入ってきた。
「何をやっている!」
3人は男性の方を見た。
「だ、誰よあんた!」
「変態!出て行きなさいよ!」
「先生に言うわよ!」
何を言っているんだ、この人達は。
自分たちのやっていることと矛盾してるじゃないか!
「今は変態とか関係ない!それに一人の子に団体で攻める方が変態だろう!」
この言葉に3人はだまり、力を弱めた。
もちろん、あたしも驚いた。
「…っ!覚えてろよ!」
「先生に言いつけてやるんだから!」
「この変態…!」
まだ言っているが、男性は気にしていない様子だ。
「大丈夫…?」
話しかけてくれたので、あたしは答えた。
「あ、はい…。大丈夫です!」
「そう…、良かった。なんで絡まれたのかは聞かないけど、気をつけてね。」
男性は立ち去ろうとしたので、あたしは止めた。
「あ、待って!名前を教えてください!」
「…そんな、名乗るほどのことはしてないよ。じゃあね。」
「え、あのっ…。」
男性は行ってしまった。
名を名乗らずに…。