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第23話〜勇者と魔王

俺が一応貴族の端くれだからかミナ、ミル、ミミの3人は妙に畏まってるというか、緊張してるな。


この部屋には俺以外には女性しかいないし、自分で言うのも何だけど、今の俺は前と違って女顔の美少年だから男に緊張してるわけでもないだろ。


男香るナイスガイだった前世が懐かしいが、この姿だと女性受けがいいし、ちょっとした悪戯なら笑って許されるからな。


たぶんシチュエーション的にどこぞやの獣人好きな変態貴族に裏ルートで売買されていたぶられたのか。





その予想はドンピシャだった。


幸いなことに性的な暴力は振るわれなかったらしいが。


まぁでも代わりに鞭で叩かれたり耳と尻尾を切り落とされたりと散々な目に遭ったみたいだな。


細かいことは聞かなかったけど、まぁ胸くそ悪い話ではあるわな。


ちょっと外からおっきめのファイヤーボール撃ち込んでこようかな。


「お気遣いありがとうございます。ですが、その貴族の男はもうすでに屋敷ごと灰になっているので」


どういうこと?


「少し前から獣人の子供や小柄な部族の者が拐われるという事件が相次いでいました。実際わたしたちも拐われてしまったのですが、獣人の守護者である魔王ユーキ=ブレイバー様の配下の方が密売人や獣人を囲っていた者たちに天誅を降して下さいましたので」


魔王?


ファンタジー世界の定番というか大御所がいきなりのご登場だな。


てか話聞く限りだと魔王といっても世界の敵ってわけじゃないのか。


「ユーキ様は獣人にとって神様のような御方です!確かに魔王と呼ばれていますが、それは数十年前の戦争で虐げられた獣人たちを救うために当代の勇者マリアーナと敵対したからで、とてもお優しい方です」


そういや歴史の授業で勉強したな。


古の【魔王】はモンスターや魔族の頂点で、魔王が出現することでモンスターは活性化して、魔族も古の盟約により魔王に従うんだったか。


でも現代にまだ生存してる魔王はユーキ=ブレイブともう一人は穏健派で、後の一人はずいぶん前から姿を消してるんだったか。


それにもう魔族との盟約も切れてるってあったな。


だから今じゃ魔王といっても強大な力を持つ者の代名詞みたいなものだから何人もいるんだよな。


それと同じで【勇者】も今じゃ名称だけらしい。


この世界の勇者は神々に力を授かるタイプか、はたまた異世界から召喚されるタイプなのか。


そういや最近忘れ去りつつある自称神様がなんか言ってたっけか?


おっと、そんなことより話はまだ続いてるんだった。




魔王の配下に救出されたはいいものの、変態貴族は獣人以外にも違法モンスターまで集めていたらしく、そいつらが暴れだして結局散り散りになってしまったらしい。


密輸された彼女たちが身分証なんて持ってるはずもなく。


ましてやお金もないため医者にかかることも薬を買うこともできなかった。


耳と尻尾を失った彼女たちは獣人を頼ることもできず、傷付いたまま路地裏で途方にくれていたそうだ。


獣人にとって耳と尻尾は部族の証でもあるわけで、それらを失うことは部族を抜けるだけでなく獣人であることを否定するということも意味する。


例え自ら切り落としたのではないとしても、耳と尻尾のない者を獣人は獣人として認めない。


3人はもう生を諦めて、せめて最期は3人一緒に死のうと身を寄せあっていたんだってさ。


そこに颯爽と現れたのが俺様か。

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