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第2話〜自称神との邂逅

だいたい毎回1000文字程度で投稿します。

◇◇◇


『………、………………。』


ん?


なんかノイズみたいなのが聞こえる、というか感じられるな。


五感からの情報とは別の、なんと言うか、直接精神が揺さぶられるような奇妙な感覚だ。


『………、………………聞こえるかね?』


おお、なんかノイズが消えていきなりダンディーで渋い声が聞こえてきた。


若干声が遠いというか、受話器越しの声のような不思議な響きだ。


『聞こえているなら返事をしたまえ』


お、段々明瞭になってきたな。


いや、返事も何も指先すら動かせないし、声だって出しようがないんだが。


もしかするとダンディーな声をした『~したまえ』口調の救急隊員が生存者を探しているのかもしれないが、こちらは返事をしたくてもできないんだっての。


『ここは物質の存在する世界ではなく、精神のみが至ることのできる領域だ。なのでこちらの問いかけに応じる意思さえあれば通じるぞ』


うん、なんかいきなり厨ニ病じみた発言が聞こえたぞ?


この救急隊員、痛い人だったか。


『うむ、聞こえているよ?あと私は救急隊員ではない』


めっちゃ思考を読まれとりますやん。


こりゃ迂闊なことは考えられないな。


けど実際に何も考えないでいるなんて、無理な話だよな。


考えないようにしてる時に限って下ネタとか浮かんできちゃうし。


例えば…


『………あまり放送コードに引っ掛かるようなことを赤裸々にしないでもらいたい。最近は我々の中にもそういったことにうるさい者がいるのだ』


いや、これまったくプライバシーも何もあったもんじゃないな。


頭の中覗き放題とかフェアじゃないぞ。


あと放送コードってなんだよ。


『プライバシーや平等論を問われたところで、我々は監視し管理する立場なのでどうしようもないな。あと神と人が平等であるわけもあるまい』


また来ましたよ痛い発言が!


いい年して厨ニ病とか恥ずかしすぎだろ。


俺はそんなの高校で卒業したね。


口調とか、神を自称しちゃうとことか、ほんと、恥ずかしくないのかね?


『………別に今すぐ信じろと言うわけではないし、神であることを信じるよう強要するつもりもないが、流石に会ったばかりの他者に対して口が悪すぎやしないかね?』


そう言われてもね。


さすがに俺も相手によって本音と建前は分けて接してるわけだけど、どうも思考を読まれてたんじゃ建前の前に本音が出てきちゃうわけで。


考え事を敬語でするとか馬鹿みたいじゃん。


『まぁ、いい。あまり私も時間があるわけではない。なので端的に話そう。君は死んで、これから別の世界に転生するのだよ』


へ?


うわ、まさかのテンプレキタコレってやつ?

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