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第10話〜初めての魔法

さて、おやつタイムが終わればとうとう魔法の練習だ。


前世では魔法使いにならなかった俺が、まさか異世界で魔法使いになるなんて………。


ほんと、人生ってやつは何が起こるか分からない。


「それでは今日は魔力とその性質についてのおさらいと、初級魔法の練習です」


あ、ちなみに魔法の勉強は前半に座学、後半に実践形式になる。


教えてくれるのは俺が、というかアルが生まれた時からいる侍女の一人。


名前はシュリア。


魔法の才能をかわれたとかで、俺が産まれる少し前に次男の先生として雇われてそのまま普段は侍女として働いてるらしい。


見た目はだいたい25歳くらい?


こっちは西洋人みたいな外見が多いからパッと見で年齢が分からないんだよな。


まぁ前世の俺と同い年くらいだろう。


こっちの世界じゃ15歳で成人だから十分大人だな。


ここらじゃ珍しい銀髪のショートカットに蒼く透き通ったマリンブルーの瞳。


印象としては雌豹みたいだ。


あ、狩る方ね?


すらっとしてて、まさにできる女ってやつだ。


女秘書とかエージェントの格好が似合いそう。


無駄口は叩かないし、正直屋敷の中で一番厳しい。


でも俺はこの屋敷で一番信頼しているのが彼女だったりする。


…………。


シュリアは普段マリアと一緒に俺の身の回りの世話をしてくれている。


同い年の幼馴染みがマリアなら、近所のお姉さんポジションがシュリアだろう。


いつもクールで完璧に仕事をこなすシュリアだが、実は子供好きで、あと可愛いものを集めるのが趣味らしい。


まさにギャップ萌えっすな!


なんで知ってるかって?


俺を寝かしつけた後に、毎回寝たのを確認してから額にキスして俺を起こさないよう語りかけてくるからだよ!


俺はお人形さんの代わりに話しかけられてるわけだ。


表情に変化が乏しくて冷たい印象を与えてしまうのが悲しいとか、一生懸命仕事に打ち込んでるだけなのに近寄りがたい雰囲気を出してるみたいで同僚からは距離を置かれてるとか。


小さな子供の相手をしたりするのが好きなのに子供たちが怖がって近づいてくれないからどうしようとか。


遠出する機会があれば毎回可愛らしい小物や置物を集めたりしてるけど、キャラじゃないよね、とか。


実のところ俺の身の回りの世話をしてくれる侍女の中で、一番俺を気遣ってくれるのもシュリアだったりする。


変化に乏しい表情をしたシュリアだけど、誰も見てない時は意外と表情豊かで、俺が寝てると勘違いしている時なんかも柔らかい笑顔をしてたりするのを薄目で何度か確認した。


正直惚れそうです。


年齢的にも近いし。


精神年齢だけど。


シュリア、可愛いよ、シュリア。


…………。


おっと、そんなことより魔法だな?


細かいことなんか知らん!


とりあえず魔法の才能もらってるし、一度誰も見てないところで初級魔法のファイヤーボールを空に向けて放ったら雲が消えたよ。


これでこの世界的に上の下の実力とか、どれだけだよ。

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