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第1話

書くのが楽しいです。面白いかどうかは正直わかりません。今後もお付き合い頂ければ嬉しいです。宜しくお願いします。

日々仕事に疲れた俺は疲れを取る為に熱い風呂にはいる。そして風呂上がりのビールを飲む。そして眠る。俺はそんな生活を続けている27歳の男「カトウ」である。性格は基本的に流される男であり、上司の残業命令にも「しょうがない」の精神で従いながら日々生きている。



そんなカトウは、今日も仕事、風呂、ビール、睡眠、この基本4原則を行い続けていたが、そんな日々に転機が訪れる。


この日は風呂上がりのビールを堪能すべく冷蔵庫を開けるとストックがなかった。しかたかがないので、コンビニまで買いに行く事にした。


コンビニまでは徒歩10分程の距離の場所にある。カトウはビールの事しか頭になかったのでろう。


スキップに近い足取りで横断歩道を渡っている。


「ビール♪ビール♪ビール♪ビール♪ズドン♪」



即死である。彼はトラックに引かれその生を終えたみたいだ。




俺は目を覚ますと、だれも居ない走行中の電車の車内にいた。地下鉄だろうか?窓を見ると外は壁が見えた。

車内は薄暗く、誰も居ない電車はとても恐ろしく感じる。まるで地獄へ直行し引きずり込まれてしまうのではと考えてしまう。


その時別の車両から光が見えた。その光は徐々にこちらに近づいてくる。


原理は不明だが人が輝いているようだ。発光する人間を始めてみた俺は驚きと共に今の状態を説明してくれるのではないかと期待していた。


発光している人物の特徴は金髪巨乳のお姉さんで、神々しい服を着ている。


彼女はゆっくりと語り始めた。


「ようこそいらっしゃいました。私の名前はパラスと申します。貴方のナビゲーターを担当させて頂きます、女神でございます」


そして残念ながらカトウ様、貴方は死んでしまいました


あぁ。やはり俺は死んだのだな。横断歩道を歩いていた時右から何か来たと思ったのが最後の記憶だしなぁ。くだらない人生であった。しょうがないなぁ。


カトウ様一つ訂正がございます。貴女は歩いて横断歩道を渡ってません。スキップしながら横断歩道を渡りトラックに引かれてましたよ?


この自称女神はニヤニヤしながら俺を見ている。


「クッ。耐えろ。我慢するんだ俺。ここで怒り散らしても何も特にはならない」


そ、それで女神さまは何のご用で、ここにいらしたのでしょうか?


ビールを飲む事にしか幸せを感じない貴方の事を不遇に感じた主神は、チャンスを与えると仰りました。そこで私が主神の代わりに参上させて頂いております。



カトウ様。貴方には2つの道があります。


一つ目は、同じ世界で生まれ変わり初めからやり直す道。


二つ目は、今の記憶を維持したまま別の世界で生きる道


「さあ、選びなさい。貴方自身の選択で!」


いやぁ~。もう少し情報頂けないですかね?特に二つ目の別の世界とはどのような世界なのでしょうか?


「チッ」


女神は舌打ちをして面倒な事を聞きやがってという顔をしながら説明をしてくれた。


「別の世界とは、貴方の住んでいる世界とは常識が大きくかけ離れた世界でございます。剣と魔法が存在している世界です。但し、貴方が今まで住んでいた世界に比べ生存競争は激しく、山賊が村々を襲いこの世の春を謳歌していたり、ダンジョンから魔物は飛び出してくるわ、魔王は暴れているわ、日常的に命のやり取りを行う厳しい世界となっております」


一言で申し上げますなら「ヒャッハー」な世界でございます。


いやいや、そんな世界なら安全な今の世界で生まれ変わる方を選ぶのが普通だと思うのだが?


そうですね。そう言うと思ってました。本当に人間というのはつまらない生物ですね。


さらりと毒を吐きながら女神は話を続ける。


「それでは別の世界で生きていくならば、たった一つなんでも貴方の望む願いを叶え、生まれ変わらせてあげましょう」


「さあ、選びなさい。貴方の進むべき道を!さあ、さあ。はよー。はよー。選べ!こっちもノルマがあるんだから早くして!次行かないといけないんだよ!」


女神はノルマに追われて日々の生活を苦しめられているのだろう。同情を禁じ得ない。


俺は考えた。元の世界で生まれ変わっても、この女神のようにまたノルマに追われる生活を行うのだろうか。あの基本4原則を行う日々が続くのだろうか?それならば何か強力な願いを叶えてもらって別の世界で生きていけば、イージーモードで生きていけるのはないだろうか?


俺はそんな打算から別の世界で生きていく事を決めた。


「女神様。俺は別の世界で生きていく事を決めました」


「えっ!?本当にいいの?後悔しない?保険とかないのよ?福利厚生が存在しない世界だけどいいの?」


なぜこの女神は不安を煽ってくるのか謎ではあるが、俺の決意は揺らがなかった。


「決めた事です。改めて言います。別の世界でお願いします」


「畏まりました。それでは貴方が望む願いを仰ってください」


俺は少し考えた。剣と魔法がある世界なら、チート剣を持って人生イージモードを送る。コレだっ!!むしろコレしかない!!


それでは……。俺は剣がいい。


「どんな剣と打ちあっても刃こぼれせず」「魔力を帯び」「なんでも出来る」


「この世でたった一つの世界最強の剣が良い!」「そんなチートみたいな剣が俺は良い!」


「だから、一番いいのを頼む!」


承りました。それでは貴方の願いを叶えます。次の人生で貴方に生き抜くための力を私、女神パラスが祝福を授けます。次に目を覚まし時、貴方はもう別の世界の住人となっているでしょう。


俺の意識は薄くなっていく……。


次に目覚めるまでせめて安らかな眠りを……。ニヤニヤ。


何故かニヤニヤしている女神を見ながら完全に意識が途切れた。

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