概要
数や方程式を改変し、物理法則を捻じ曲げることで魔法のような力を現実にできる力、咒式。この世界はその咒式によって人間社会が発展し、しかしどこかわれわれの世界と似た世界の物語である。そんな我々と同じように苦悩を抱えながら、人間的に成長したりしなかったりする人々が主役となる。
かけだし数法系咒式士であるゲレンダ・トウ・モストロルム、ゲルが働き口を求めてとある有名な咒式事務所に面接に向かうところから、物語は始まる。彼はスタミナこそないけれど、天性の才能と捻じ曲がった性格からなる思慮深さを備えた有能な咒式士である。だが人付き合いが悪いため、いままでは一匹狼で活動していた。しかし以前受けた事件によって今の己の限界を知り、能力の向上と技術を進歩させるため、街でも有名な咒式士事務所「アベ総合咒式事務所」の入社試験に挑むことになった。
面接、筆記試験ともに問題なく乗り切るゲルであったが、最終実地試験において、同じ入社希望者とチームを組み、異貌のものをすることを言い渡される。メンバーは巨大な背丈と裏腹におっとりした性格でつかみどころのない化学練成系の咒式士「姉帯豊音」、『ドラッケン見習い』を自称する、生体強化系咒式士「遠野志貴」の二人と共に異貌のものをしに向かうものの、各個人の能力は高いが初対面である彼らに連携などできるはずもなく、思うように話がすすまず、時間切れがせまる。空中分解寸前のチームの前に、突如近隣の村を襲う竜と遭遇することになる。人類とは桁違いの咒力を持つ竜に対し、絶体絶命の危機。その状況により奇跡的に連携に成功したチームは竜に一泡吹かせ、撤退することに成功する。
竜を撃退してみせたものの試験内容をクリアすることのできなかった3人だが、所長「阿部高和」と彼らの監督官であった「来海エリカ」の口添えもあり、無事正社員として就職することができたのだった。




