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LOST PIECE  作者: 968
謎の夢
6/30

右腕の喪失

「はぁ……はぁ……」

私は全身汗をかいていた

「大丈夫ですか……?脳波が異常な反応がしたのですぐに起こしたのですが……」

あ…起こしてくれたのか………

私は試しに夢の中で血がついた右肩をあげようとした。

あがらなかった

「…うそ………」

信じたくなかった

「どうしたのですか!?」

「あがらない……右肩が………あがらない」

「………夢は怖かったですか?」

予想外の質問だ

「……はい……夢の世界に入ってしまった時からずっと恐怖心はありました………」

「…しかし…脳波はまるで心地よい夢を見ているような感じでしたよ、最後少しだけ反応が変わったので起こしたのですが……」

「最後………あっ!」

そう言えば私は最後声をあげたはずだ

「何かわかりました?」

「最後夢から覚める前確か『きゃっ』って声を出してました……」

「なるほど……ならば少しの変化は起こりえます……すみません……私のせいで……」

謝りながら彼は私の右手を両手で握ってくれた

「いえいえ……あなたのせいじゃないですよ……………あなたの手はきっと温かいんだろうなぁ……」

右手の感覚がない今、手に伝わる温かみが分からなかった

「……貴女の手もあったかいですよ。ポカボカしててまだ右手は動きたいと言ってるようです」

その時目から一粒の涙がこぼれた

「あ……」

手で拭こうとしたけどもう動かないことを思い出し、こぼれる涙はそのままにした

その時だった

彼がポケットからハンカチを取り出し私の涙を拭いてくれたのだ

「ありがとうございます」

私は素直に感謝の言葉を口にした

「いえいえ、泣きたい時があったらいつでも泣いてください。その時はまた拭いてあげますから」

また涙がこぼれた

そしたらしっかりと拭いてくれた

私は彼の目にクマができているのに気がついた

「そのクマってもしかして……」

そのとき、窓も閉まっているのにどこから入ってきたのか、風によってカーテンが揺れた

彼は苦笑し、答えた

「これですか?これは毎日の研究でなったものですよ」

彼は笑いながらそう言ったが嘘だということにすぐに気がついた

なぜなら昨日話しているとき彼の目にはクマはなかったからだ…

私のために一晩中起きてたのだろう

「寝ててもいいですよ」

「いやいや滅相もないもしもの時のために起きとかないと」

「そのもしものときのために寝ててください。多分あの夢を見ることが関係してると思いますし、私はそんなに寝坊助さんじゃないですから」

「わかりました…それならお言葉にあまえて…」

そう言い彼は近くの椅子を集めてつなげそのうえに横になり寝た

「おやすみなさい」

私はふと窓の外を見た

2羽の雀が仲良く空を飛んでいた

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