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それを見つけたのは、ほとんど偶然ともいえる確率だった。
「あった!」
光波測距儀室で基準星を探していたガルバイが、その星を見つけた。
「基準星か」
「はい、こと座RR型変光星のひとつ、V2043 Crvです。最近見つかったものではありますが、位置がすでに確定しています。地球から5800光年の位置にあります」
「それで、ここからの距離は」
「9万光年ほどになります。誤差はプラスマイナス1000光年です」
その数字を聞いた途端、驚愕の顔を矢井は見せた。
「間違いないのか」
「ええ、確証を持って言えます。我々は太陽系から見てほぼ逆の位置にいます」
その情報は、すぐにコルイットの元へ伝えられた。
緊急の会議が開かれて、すぐに決定した。
「地球の方向が確定したため、本船は地球へ向けて行動を開始する」
エンジンが再始動し、船はゆっくりと動き出す。
これから、地球へ向けての長い旅が始まる。