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2日後、地球へと到着した。

「航宙日誌。記:矢井中佐。まもなく地球へと帰還を果たす。最初は見えない敵が現れたり、爆破事件がおきたりと、いろいろ大変ではあった。すでに1ヶ月弱経っているとは到底思えない。現状としては、将官候補生へ登録されることが確定したとの内定通知メールが私の元へと届いた。家には正式な書類が既に届いているとのことである。また、砲術部の部長補佐として第1シフト長として活動しているが、そちらについては特筆すること無し」

そこまで書いたところで、ひとつ深呼吸をした。

それから、矢井は部屋の中を見回す。

第2シフトの時間となっているため、もうすぐ全員招集の命令が放送されるが、それまでは矢井は今日の分の航宙日誌を書いていた。

正式な報告書ではなく、私的な日記として航宙日誌は位置付けられているため、中にはメモ帳のように使っている人もいる。

地球との通信は許可されていないが、それももうすぐ終わる。

続きに何を書こうか悩んで、百面相をしていた矢井だったが、航宙日誌がつづられている日記帳を放り出して、ベッドに横たわった。


5分ほど、天井を見上げていた矢井だが、艦長からの着陸時勤務体制移行の命令の放送が聞こえると、服を整えて、私室から出た。

「これより地球管制圏内に入るため、着陸時勤務体制へ移行することを命ずる。全シフトは着陸時勤務体制の持ち場へ向かえ」

移動している時でも3回ほど繰り返し放送をしていた。

それからは放送はなく、静かになった。


「こちら中央地球管制塔。貴船のコード、艦長の名前をお願いします」

「コルイット・サイルーク艦長。軍事コードは、O-170-166-51(61)-99174だ。本船は宇宙軍教育師団所属船「崑崙」。軍事コード、U-2061-77/K-414だ」

ちなみに、人の軍事コードは、血液型、宇宙軍一般学校の卒業期、身長、体重|(年齢)、一般学校の学籍番号の順番となる。

船は所属軍、配属年、配属先師団の番号/船の頭文字、同じ頭文字の船の1年間の通し番号という順番で振られることになっている。

なお、身長、体重、年齢は1年に1回の身体検査の時に更新されることになっている。

「こちら中央地球管制塔。崑崙ならびに、コルイット宇宙軍中将閣下を歓迎いたします。JP-111航路を通り、着陸してください」

「了解した、JP-111航路を通り、地球へ着陸を行う」

そう言って艦長は、船をその航路に沿わせて降ろさせた。

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