表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

244.新たな種子

西方領の林檎園を出発し、南方大陸をひたすら南下し続ける、変化の魔術師。

彼女のことを、人は林檎の魔術師と呼ぶ。

彼女の能力はあらゆる創造物に変化を促す一方で、自分でも自らの力うまくコントロールできずに、故郷を出発して新たな桃源郷の創造を求めるも、未だ林檎園しか持てない状況であった。


熱帯地方を旅する彼女は、海沿いにある国にたどり着いた。

「なんてこと…」

樹が、枯れている。

ここはカカオの産地であったが、この数年間大旱魃が土地を襲い、たくさんの樹が枯れて、収穫量が激減したらしい。

水が枯れ、ひび割れた大地に立つ枯木を見て、変化の魔術師は愕然とする。

「おかしいと思ったんだ。

私の林檎園であんなに雨が降るなんて。

本当だったらこの土地に降ってカカオを育てるはずだった雨が、林檎園にやってくるなんて。

一体、私はどうしたら…」


土地の人から話を聞くと、土地を襲う旱魃が終息すれば、3、4年で新たな樹が成長し、実りを与えるらしい。

変化の魔術師は、旱魃の中で実ったひとつの種子を拾い上げ、両手で覆う。

「この種子に、新たな変化を。

乾きに耐える力を持つ樹に成長しますように」


変化の魔術師は、彼女の手のひらの中で変化した新たな種子を、乾いた大地に放り投げた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ