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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第84話 モンスターの巣を探索してみましょう

 前回の更新で、我々の背後から襲ってこようとしたモンスターたちを【****】(モザイク処理)な方法で追い返したわけですが。


 ちょうどそのころ、PMCを始めとした強豪冒険者のみなさんが、モンスターの巣を壊滅させました。


 私たち以外の配信者たちも、勝利シーンを中継していますから、確実に安全が確保されたということでしょう。


「私たちもモンスターの巣に入ってみましょう。どれぐらい激しい戦いだったのか知りたいですし」


 私たちは抜け道から前進すると、モンスターの巣に足を踏み入れました。


 ただっ広い部屋に、激しい交戦の跡が残っています。


 モンスターの死体だらけで、ムっとする血臭が漂っていて、攻撃魔法で焦げた匂いもこびりついています。


 冒険者側に死者は出ていません。PMCのみなさんの指揮能力が高かったおかげですね。


 さすが元帝国兵、集団戦に慣れています。


 といっても、さすがに負傷者は出ていたので、現在回復魔法や薬草で治療中です。


 ケガをしていない冒険者たちは、モンスターの巣でゲットしたお宝を山分けしつつ、周囲の偵察を行っています。


 私はPMCのリーダーに、戦況を教えてもらうことにしました。


「PMCのリーダーさん、敵はどれぐらい強かったんです? っていうか、前監督って、ここにいないんですか?」


 PMCのリーダーは、魔法のたいまつを高々と掲げると、モンスターの巣の全体像を照らしました。


「前監督の姿は確認できない。それとモンスターの巣を根城にしていた群れだけじゃなくて、期間限定で滞在してた連中がいる」


「期間限定って……もしかして本来魔王城周辺に出没するモンスターが、なぜかここのダンジョンにいたことと関わりがありますか?」


「ああそうだ。どうやらなにか目的があって、わざわざ魔王城から遠く離れた地域に遠征してきたらしい。だがなんのために?」


 私は腹黒の第六感で、ぴーんと来ました。


 さきほど、おばけのフリをしていたときに手に入れた情報のことです。


「さきほどモンスターの会話を盗み聞きしたことで手に入れた情報なんですが、なんでも前監督はマジックアイテムを持った状態で、ここを通り抜けたみたいなんですよ」


「マジックアイテムだって? もしかして、お前たちが追ってる前監督って、そのマジックアイテムを映画の撮影所から盗み出したんじゃないのか?」


「あー! その可能性が高いです!」


 マジックアイテムは例外なく高価なモノです。


 たとえ消耗品扱いの物品であっても、普通の冒険者では手を出せない価格です。


 永続使用が可能なタイプになれば、でっかいお屋敷やお城が買えるほどの値段がつくことだってあります。


 だから人生を賭けてでも盗む価値があるんですよね。


 なんて感想は、まだまだ私が甘い証拠でした。


 PMCのリーダーは、もう少しだけ異なる考え方をしていました。


「映画の撮影所にあった高価なマジックアイテムをピンポイントで盗んで、しかもそれを持ったままモンスターの巣を素通りした。それどころか、まるでマジックアイテムを護衛するかのように、魔王城周辺から高レベルモンスターが出張してきた。これってつまり?」


 ようやく恐ろしい可能性に気づいて、私はごくりとツバを飲み込みました。


「……前監督は、魔王軍の関係者の可能性が高い」


 *CMです*


 錬金術師協会からのお知らせです。貴重なマジックアイテムを発見しましたら、我らにお預けください。博物館に保管することで、千年先の未来に遺すことができます。


 帝国の栄光を千年先の未来まで継続するためにも、あなたのマジックアイテムを待っています。

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