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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第75話 バカと逆神は使いよう

 回収率勝負におけるラストレースです。


 重賞・月光杯G3・芝・2000M・右回り


 三歳以上の競走馬たちが、大きなレースを走ることになります。


 G1でなくとも、重賞指定のレースに出走するためには、収得賞金が必須になってくるため、おのずと強い馬が厳選されることになります。


 ガンギマリのトキさんは、現役時代に培った相馬眼(そうまがんと読む、つまり強い馬を見定める力のこと)を活用して、競馬新聞を見ていました。


「ユーリューみたいな、G1指定のビッグレースぐらいしか見ないやつだと、G3のレースは情報が曖昧だろ?」


 図星でした。G1レースであれば、注目度も高いので、私みたいなカジュアル層の遊び人にもある程度情報が入ってくるんです。


 しかしG3だと条件戦から上がってきたばかりの馬が多数出走するので、普段から競馬をチェックしている人たちにアドバンテージがありました。


 だからといって私はまったく諦めていません。


 せっかく冒険者になって、遊び人を選択したんですから、ギャンブル勝負で勝てなきゃ存在意義がなくなりますよ。


 ちなみにうちのパーティーのギャンブル狂である僧侶のレーニャさんは、重賞レースが大好きなので鼻息を荒くしていました。


「ねぇねぇユーリュー、そろそろあたしに馬券の選び方任せなさいよ!」


「イヤですよ、絶対に」


「なんでよ! G3のレースなんだから、普段から競馬やってないとわからないでしょ!」


「レーニャさんは普段から競馬をやっているだけで、まるで当たらないじゃないですか」


「今日は、ちゃんと当たるもん!」


 この不良僧侶は、なんでこんな根拠のない自信にあふれているんでしょうねぇ。


 いつもの私であれば、冷徹に突っぱねるところです。


 しかし職業:遊び人としての第六感が、いつもと違う手ごたえを感じていました。


「参考情報として教えてほしいんですけど、レーニャさんは、どの馬を買うつもりなんです?」


一枠一番ハムサンドよ! こいつが一番強いんだから、頭にして流せば馬単は硬いわ!」


 競馬新聞のデータによれば、たしかに《ハムサンド》という馬が一番強そうですね。


 厩舎も鞍上も一流です。


 たしかに一着は硬そうに見えます。


 ただしいつものノリであれば、レーニャさんは逆神ですから、《ハムサンド》という競走馬は、一着どころか四着以下に沈むはず。


 だがしかし、今日にかぎっては、そうじゃないと思いました。


 遊び人としての第六感が、レーニャさんを活用しろと、ささやいています。


一枠一番ハムサンド、この馬を三着固定にして、あと二頭選びますか」


「なんで三着に固定してんのよ! ちゃんと一着に固定しなさい!」


「逆神がそれだけ推してくるんですから、一着だけはないですね」


「もおおおおおお! ユーリューってどうしてそんなに腹が黒いの!?」


 私がレーニャさんの望んだように馬券を買わないのは、私の腹黒が問題じゃなくて、レーニャさんがギャンブルに弱いことが原因ですよ。


 それはさておき、今日は彼女の逆神っぷりが役立ちそうなので、あとは一着と二着の馬を選ぶだけです。


 さてどうやって決めたものでしょうか?


 よし、とっておきの方法で決めました。


 その答えですが、次回の更新をお楽しみに。


 *CMです*


 オパール占星事務所からお知らせです。よくあたる占いですが、月末になると魔力と星巡りの関係から的中率が下がるため、月初から受け付けています。なお占いの結果を競馬に使用しないでください。うちの占いは人間専用で、動物占いとしては不適切です。

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