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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第69話 ロクでもない連中と混ざって馬券勝負をしよう

 前監督の情報を求めて、競馬場にやってまいりました。


 平日の日中から開催していて、熱狂的なファンたちが馬券を握りしめながら、あれこれ叫んでいました。


「おいキサト前が壁じゃねぇーか!」「なんで俺が買ったときだけこないんだよキサト!」「これだからキサトは信じられねーんだ!」「金返せキサト!」


 騎手に対する誹謗中傷ですねぇ……これだから平日の昼間からギャンブルに勤しむような連中は。


 ちなみにうちのパーティーにおける平日の昼間からギャンブルに勤しむ枠――僧侶のレーニャさんも、勝負師の血が騒いだようです。


「燃えてきたわ……! きっと今回の競馬勝負、あたしが長年のギャンブル経験で培ってきた勝負勘が役立つのよ……!」


 レーニャさんの勝負勘はまるで頼りにならないし、そもそもあなたは聖職者だから本来ギャンブルをやってはいけない立場なんですって。


 まぁ、いまさらだから本人には直接言わないんですけど。


 戦士のアカトムさんは、騎士の一族出身なので、ゲートインする競走馬たちを見て、興味深そうに鼻を鳴らしました。


「騎士団が使う馬とは異なる品種が走ってるね。もっとスピードに特化した感じかな」


 騎士団が使うのは戦闘用の軍馬で、競馬場を走っているのはサラブレッドですから。


 とはいっても、軍馬から競争に転用するパターンもありますし、その逆もあります。


 このあたりの事情は、時代によって変化するんじゃないでしょうか。


 武道家のシーダさんは、馬券の自動券売機に興味津々でした。


「どういう仕組みで動いてるんだ? 中に人間でも入ってるのか?」


 自動券売機は、錬金術師たちが作った新型の魔法道具ですね。VITの技術を応用して作ってあるので、無人で稼働しています。


 VITがこの世に誕生してから、あらゆる技術が加速的に発展していますね。


 このまま時代の進化が止まらないなら、読者のみなさんがよく知っている技術水準にどんどん近づいていくと思いますよ。


 さて我々が競馬場にやってきたのは遊ぶためじゃなくて、逃亡した前監督の情報を手に入れるためですよ。


 その情報源となる人物ですが、競馬場のVIP席にいました。


 六十代のおばあさんです。


 白髪ですし、少々腰が曲がっていますし、皮膚はシワだらけなんですが、全身から生命力が溢れていました。


「ギャンブル命ぃ! 競馬命ぃ! 回収率命ぃ! ふぉおおおお!」


 目がガンギマリでした。


 手元には手巻きタバコ(成分不明)と度数のキツい酒が置いてありました。


 いろいろな意味でアウトと言いますか、手巻きたばこの成分を文章化したらBANされかねないと言いますか。


 きっとなんでもアリのバーリトゥドゥーみたいな人生を歩んできたおばあさんなんでしょうね。


 これぐらい人生を極めた人であれば、そりゃあ普通にお金を積んだぐらいじゃ情報を教えてくれないでしょう。


 盗賊のミシェールさんが、ガンギマリおばあさんに声をかけました。


「トキさん。あんたと情報を賭けて勝負したい小娘がいるんだ」


「なんだって!? 勝負!? 上等だ、このヤロウ! んで勝負するからには、掛け金が必要だよ。あたしが負けたら情報を差し出すが、あんたが負けたらなにを差し出すんだい?」


 私は、実家である洋菓子店の優先予約券を取り出しました。


「うちの実家の洋菓子店って、一年先まで予約で埋まっている人気店なんですが、このチケットがあると優先的に作ってもらえます」


 親族だけに送られた特別なチケットですね。


 本来の用途は、身内の冠婚葬祭でお菓子を提供するためなので、もし賭けの対象にしたなんて知られたら、うちの母はさめざめと泣くことでしょう。


 でも他に賭けられるようなモノはありませんし、細かいことには目をつぶってもらいましょう。


 ガンギマリのトキさんは、優先予約券をつまらなさそうに吟味しました。


「いくら人気店でも、お菓子なんてピンとこないよ。他に賭けられそうなモノはないのかい?」


 えぇ? ダメですか?


 うーん、困りましたね。他に賭けられるモノはありませんし。


 と困っていたら、盗賊のミシェールさんが鼻息を荒くしながら優先予約券を掴みました。


「これだけ貴重なモノ、賭けの対象にしないで、わたしによこしなよ!」


「あれ? ミシェールさんって、甘党でしたっけ?」


「そうだよ! あんたの父親はさ、毎日嫁さんからクッキーとかシフォンとか作ってもらってて羨ましかったなぁ……!」


「そんなに優先予約券が欲しいなら、もし私がギャンブル勝負で負けたら、このチケットをミシェールさんに渡すので、その代わりにミシェールさんがトキさんに対価を与えてくださいよ」


「オーケー。ならこのお守りなんてどうだろう? デンザース地方に生息する、うさぎの尻尾で作ったお守りなんだけど、幸運のステータスが上昇するんだ。ギャンブラーにとっては便利なアイテムだよ」


 ガンギマリのトキさんは、うさぎの尻尾のお守りを見て、ぱちんっと指を弾きました。


「その条件ならオーケーだ。さっそく馬券対決といこうか!」


 ちなみにここから先の配信ですが、トキさんが成分不明の巻きたばこでガンギマリになっているせいで、画面を消して音声オンリーになります(もし配信画面に映すと、チャンネルがBANされるので)


 ***CMです***


 ERAエンパイア・レーシング・アソシエーションに会員登録して、電子馬券を購入しよう。最新のアップデートパッチをVITに適応すれば、トップ画面に公式アプリが自動インストールされます。ただし馬券の購入は大人になってから。常識の範囲内で賭けてくださいね。

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