第57話 ゆっくり応援配信していってね!
さっそくPMCに同行して、応援配信をやっていくんですが、今回にかぎって趣旨を変えようと思います。
名づけて『ゆっくり応援していってね!』です。
あれ、私の顔が、おまんじゅうみたいに拡大して、生首みたいに浮いていますね。
すぐ隣には、やはりおまんじゅうみたいに顔が拡大した美少女武道家のシーダさんがいます。
はい、ゆっくり化が成功したところで、あらためて自己紹介しますよ。
「みなさんこんにちは、ゆっくりユーリューです」
「我は、ゆっくりシーダだ」
「というわけで、これから応援配信RTAをやっていこうと思います」
「待ってくれ、ユーリュー。RTAとは、なんのことだ?」
「リアル・タイム・アタックの略で、ツールを使用せずに、人力で最短クリアタイムを狙うことですよ。今回の話題に適応するなら、最短時間で四天王クエストをクリアすることです」
「ユーリューは、なんでそんなに難しい言葉を知っているんだ?」
「ちょっと前に宣言しましたが、この作品、中世風異世界ファンタジーなんて建前、とっくの昔に投げ捨てているので、私の脳内には作者の知識がふんだんに入っています」
「よくわからないが、とにかく賢いんだな」
「はい、なんでも質問してください。おそらく【ゆっくり】と【RTA】を知らない人も多数いるでしょうから」
「なら教えてくれ、我の右側に謎の箱があるが、これはなんだ?」
「そこはRTAをやるための背景情報や小ネタが入る情報画面ですね。たとえばこんな感じで表示されます」
{ゆっくりしていってね、とは、某ニコニコ動画の全盛期に始まったカテゴリで、ソフトークという人工音声を利用したエンタメです。ソフトークの喋る速度がゆっくりしているので、ゆっくりと呼ばれるようになりました。
なお動画で使用されるキャラクターは、某東方出身であるマ〇サとレ〇ムを使用するんですが、今作に関しては、さすがに著作権的にアレなので、自分のキャラであるユーリューとシーダをゆっくり化して使用しています}
ゆっくりシーダさんは、画面の右側に表示された背景情報を読んで、ふむふむとうなずきました。
「これは便利な箱だな。ユーリューみたいな腹黒であれば、うまく使いこなせそうだ」
「その通りです。他に質問はないですか?」
「いまのところはない。もしわからないことが出てきたら、そのときに質問する」
「わかりました。では、応援配信RTAを開始しましょう。タイマースタートは、次回の更新からです」




