表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/128

第55話 強い冒険者パーティーを探しましょう

 強いパーティーを調べるとなれば、真っ先に思い浮かぶのは勇者パーティーですね。


 彼らは冒険者ギルドの二階にいまして、勇者エリアフが私に苦言を呈しました。


「君たちのせいで、寄生配信大流行だよ。とくに四天王クエストを受注すると、他の配信者たちが金魚のフンみたいにくっついてくるんだ。そのせいで秘密裏にクエストを受けなきゃいけなくなったのさ……」


 ほほー、模倣犯が続出じゃないですか。うんうん、私が原因ですね。


 でもセキュリティホールを開けっ放しにしておくのも悪いと思うんですよね。


 善意を悪用するのは、私みたいな腹黒の常勝パターンですし。


 むしろ開けっ放しだったセキュリティホールを最初に悪用したのが私で、ラッキーだったと思うんですよ。


 もし魔王軍の内部にいる腹黒に悪用されていたら、被害は甚大だったかもしれないですし。


 というわけで、私はえっへんと無い胸を張りました。


「勇者パーティーのみなさんは、私のおかげで、腹黒な作戦の対処方法がわかったじゃないですか。きっと魔王軍は私より狡猾なので、この経験が役に立つでしょう! はっはっはー!」


 盗賊イシュタルは、すごく嫌そうな顔をしました。


「お前、屁理屈まで得意なのかよ」


「当たり前じゃないですか。口先が強くなきゃ、レベル一の遊び人は生きていけませんよ」


「やっぱ変わってんな、お前」


「他の勇者メンバーならともかく、あなたにだけは言われたくないですね」


「俺様は変わってるんじゃなくて、特別なオンリーワンなの」


 うわっ、なんか多くの子供を勘違いさせた懐かしいワンフレーズが出てきましたね。


 世界に一つかもしれないし、一つじゃないかもしれない花の話ですよ。


「歌詞の著作権ギリギリを攻める話題はともかく、あなたたちは四天王のダンジョンを攻略する時期じゃないんですか?」


「いや、別にあいつら放置しても困らないし、優先順位は高くないぞ」


「四天王、相変わらず扱いが悪いですねぇ……」


「だってあいつら強くねぇし、倒しても新しいやつが着任するし、ぶっちゃけどうでもいいんだよな」


 ちょっとかわいそうになってきましたね、四天王。


 もっとかわいそうになる出来事は、魔法使いルリヤが魔法の杖をちょいと掲げたときに起きました。


「そんなに四天王を倒してほしいなら、近場にいるやつを、いますぐ倒しますよ。はいこの通り~」


 彼の元ネタである九十年代の獣神官みたいな仕草で、魔法の杖から最上級の電撃魔法が発動しました。


 どこか遠くで、ぴしゃーんっと落雷の音が響いたと思ったら、冒険者ギルドの伝令がVITの通信機能で報告してきましたとさ。


「四天王が電撃魔法で一撃死したって。あんなに弱いなら、また新しいやつが代わりに昇格するんだろうな」


 四天王って、もはや噛ませキャラにすらなれてないですねぇ…………。


 まぁいいでしょう。とにかく勇者パーティーは四天王関連のクエストを受けないみたいですから、他の強豪パーティーで応援配信したほうがよさそうです。


 というわけで、次回はこの街に滞在するその他の強いパーティーを探しに行きますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ