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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第54話 そもそもなんで四天王の居場所がバレてるんでしょうね

 新戦略・応援配信をやるために、下調べを開始しました。


 まずは四天王の状況を調べたいので、冒険者ギルドで調査しましょう。


 いつものバケツみたいなヘルメットをかぶった受付のおじさんに、四天王の現状について尋ねたら、ちょっと驚かれました。


「四天王のダンジョンだって!? お前らレベルが低いパーティーなのに、そんな危ないところに挑戦して大丈夫なのか?」


 私は完全無欠のブイサインで答えました。


「大丈夫です。だって倒すつもりがないですし、ただ応援したいだけですし」


「ん……? 応援とは……?」


「『がんばれー、かっこいいー』と黄色い声で殿方を応援して、我々はクエストのおこぼれだけ、かっさらうんですよ」


「そうはっきりとハイエナ行為だと宣言するんじゃない」


「我々はクエストのクリア報酬と、配信の広告料だけ欲しいので、四天王を撃破した実績とかいらないんですよね。でも強いパーティーは四天王を撃破した実績と経験値と宝箱が欲しいわけですから、ウインウインの関係でしょう」


「お前がウインウインの関係というだけで、一気に胡散臭くなったな」


「そんなこといわずに、四天王の居場所だけ教えていただければ」


 私と受付のおじさんが漫才みたいなやりとりを続けていると、僧侶のレーニャさんが小動物みたいに首をかしげました。


「そもそもさ、なんで冒険者ギルドって、四天王の位置を把握できてるの? それって魔王軍にとって大事な情報だと思うんだけど」


 受付のおじさんは、ひそひそ小声で教えてくれました。


「実はな、魔王軍にも金に困ってるやつらがいてな。そいつらが機密情報を売ってくれるんだよ」


 いやはや人類もモンスターも世知辛いですねぇ。お金のために身内を裏切るんですから。


 でもまあお金がない苦しみはわかりますから、それを全否定できない自分が悲しい。


 ……念のために言っておきますが、私がお金のために仲間を裏切るという意味じゃないですからね。


 さすがにそこまで腹黒じゃないですよ。っていうか仲間を裏切るのは腹黒とは別の概念です。


 それはさておき、受付のおじさんに四天王の位置を教えてもらったので、あとは強いパーティーの動向を探るだけです。


「たしか冒険者ギルドって、同じクエストを受注した人たちをリストアップしてましたよね」


「それが最近非公開になったんだ」


「なぜです?」


「お前たちが勇者パーティーで寄生配信しただろう? あれをモノマネするやつらが続出したから、禁止になったんだ」


 はい、私たちのせいで非公開になりました。


 一度バレたおいしい手法は、簡単に真似されるわけですね。


 ふーむ、腹黒いのは私だけじゃなくて、人類全体の業かもしれません。


 それはともかく、寄生配信は対策済みになったわけですから、今後難しくなるでしょう。


 戦士のアカトムさんは、受付カウンターに肘をついて、ため息をつきました。


「……どんどん汚れキャラになっていくのに、昔ほど悲しめないのは、ボクもすっかり悪に染まってしまったんだろうか?」


 そんなに落ち込まないでください。うちのパーティーのあくどい方針は、私の腹黒が原因ですから。


 でも汚れたアカトムさんも魅力的なので、そのまま騎士の家系だとは思えないほどに堕落してほしいなーって。


 武道家のシーダさんが、冒険者ギルド内部を見渡しました。


「リストが非公開になっても、強いパーティーは見ればわかるぞ」


 いいところに気が付きましたね、さすが力がすべての武道家です。


 いくらリストが非公開になっても、自分たちの足で情報収集すれば、強いパーティーがどこのクエストを受注したのかわかるわけです。


 腹黒な手段が対策されたなら、その隙間を狙って新しい腹黒をぶつければいい。


 いわゆるイタチごっこです。


 たぶん、一般的な物語の主人公って、イタチごっこをされることに頭を悩ませる側だと思うんですけど、私の場合はイタチごっこを仕掛ける側ですからね。


 愉快痛快というやつですよ、はっはっは。


 というわけで、私たちは強いパーティーの下調べを開始しました。

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