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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第48話 ボス戦なんですが、まぁ私たちが読者の想像通りに戦うはずもなく

 アスレチック施設の最深部にたどりつきました。


 草原と洞窟と小川の合体した平地ですね。そこに舞台みたいな形の大理石が置いてありました。


 いかにもボス戦が始まりそうな雰囲気ですが、お相手は元学長の魔人なので、気楽にいきましょう。


『ワシとのボス戦だが、普通のバトルではない。だって元学者だし。というわけで、早押しクイズ対決だ!』


 ででーんっという効果音が鳴ると、大理石からクイズ台が浮き上がってきました。もちろん早押しクイズ用のぴこんっと鳴る解答ボタンつきです。


 うんうん、私たち向けのボス戦って感じがして良いですね。だって剣と魔法で戦っても勝てないですし。


 というわけで、私たちは横並びでクイズ台に座ると、いつでも解答ボタンを押せるように構えました。


 魔人もクイズ台に座っています。


 では誰が問題を出題するのかといえば、魔法で作られた自動音声でした。


『みなさん、私がクイズを担当する魔法人格、司会進行くん四号です。以後、お見知りおきを。さっそく早押しクイズ、第一問目です。古代魔法学において、魔法を体系化した偉大なる賢者といえば――』


 問題文を読み上げている途中で、武道家のシーダさんが解答ボタンをピロンっと力強く押しました。


「コロッケパン」


『ぶぶー、外れです。というか、なんでコロッケパンと答えたんですか?』


「お腹空いた。コロッケパン食べたい」


 配信のコメント欄がドっと盛り上がりました。


『クイズに参加できてないwww』『お前がコロッケパン食べたいだけやんけ!』『もしかしてこの美少女クイズを理解してない?wwww』


 私も同じようにツッコむつもりだったんですが、現在の視聴者数を見て考えを改めました。


 400人もいるんです。


 さきほどシーダさんが裏技みたいな方法でアスレチック地帯を突破した時点で、300人まで増えていたんですよね。


 そこからさらに100人上乗せしたとなれば、シーダさんの天才的なお笑いセンスが新規のお客さんを呼び込んだんでしょう。


 そのおかげで気づきました。


 私たちはお笑い路線で広告料を稼ぐんですから、クイズの問いに正しい知識で答えたら、むしろ失敗なんです。


 配信が盛り上がるように、ボケまくるが正解でした。


 たとえ早押しクイズで敗北して、クエストクリアに失敗しても、視聴者数ないしチャンネル登録者が増えるなら、それが我々にとっての勝利なんですから。


 というわけで、どんどんクイズでボケまくりますよー、次回の更新からねー。


 ****CMです****


 家庭用の小麦粉はバハマ製粉、家庭用の小麦粉はバハマ製粉と覚えてください。


 パンを作るときも、コロッケを揚げるときも、バハマの小麦粉を使いましょう。


 はいはいバハマ! いぇいいぇいバハマ! 世界に広がる小麦の輪!

 

 みなさんのご家庭に、健やかでおいしい小麦粉ライフを。はい、家庭用の小麦粉はバハマ製粉です。

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