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レベル1からレベル5までしかいない低レベル女の子パーティーなんですけど、ダンジョン配信を始めたら冒険の収入より広告収入が上回りました  作者: 秋山機竜
第一章 まだまだダンジョン配信者として駆け出しのころ

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第21話 勇者の紹介と、盗賊の名前と、アルバイトの採用

 勇者が、どんなやつなのか、語っていこうじゃありませんか。


 ざっくりいえば、良いやつです。


 裏はなくて、本当に良いやつなんです。


 端正な顔立ちに、爽やかな笑顔。均整の取れた肉体美に、勇者のカッコいい装備。いかにも主人公キャラって感じのデザインですね。


 最近の流行だと、一見まともそうな勇者が実は極悪人で、それと対立している腹黒キャラが正義の味方みたいなパターンが多いんですけど、うちの作品の勇者は、マジで良いやつなんですよ。


 なんかこう、まぶしいですね。ただその場に存在しているだけで、神々しいんです。


 いったいどんなモノを食べたら、こんなオーラが出るんでしょうね。


 私みたいな腹黒キャラは浄化されてしまいます。まぁだからといって生き方を改めるつもりもないんですけど。


 さて勇者なんですけど、私と盗賊の口論を仲裁してから、盗賊に声をかけました。


「イシュタルが、これだけ他人に入れ込むってことは、つまり彼女はアルバイトにふさわしいのかな?」


 どうやら盗賊の名前は、イシュタルみたいですね。


 勇者の名前がエリアフっていうのは有名すぎて知っているんですけど、他のメンバーの名前は知りませんでした。


 さて盗賊のイシュタルですけど、私の顔をちらっと見てから、ふんっと鼻を鳴らしました。


「性格が悪いことは玉に瑕だが、機転が利くんだ。しかも今回はタダ働きで使い倒せる。悪くないんじゃないか?」


 性格が悪いって本人に向かって言っちゃうんですか???


 やっぱりこいつムカツキますね。


 私が、盗賊イシュタルに怒りをぶつけようとしたら、勇者エリアフがぱちぱちと手を叩いて、騒動を強制終了させました。


「というわけで、遊び人の男の子を代表としたパーティーは採用決定ね。戦士ギルドに入って待っててくれ。俺たちは他の人材も採用しなきゃいけないから、仕事内容については、あとでまとめて説明するよ」


 無事採用になったのはいいんですが、勇者エリアフは、私のことを男の子だと勘違いしましたねぇ。よくあるパターンです。


 その点、盗賊イシュタルは、なんの説明もなく私を女だと理解したんですから、やっぱり匂いフェチの変態なんでしょう。


 あんなかっこいい見た目のくせに、変態趣味の持ち主だなんて、もったいないやつ。


 僧侶のレーニャさんが、にやにやしながら、私の耳元でささやきました。


「当たり屋がきっかけで、好みの男と仲良くなるなんて、ユーリューらしい強運ね」


 あれのどこが仲良くなったんですか。しかもまったく好みじゃないですよ、あんな腹の立つ自信過剰匂いフェチ男。

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