ハーレムパーティ
僕は周りから河豚の騎士と呼ばれている。
パーティで傷つけるところから棘があるので河豚、職業は剣士なので河豚の騎士である。
街では少し名の知れた冒険者だ。
地球の事故の一件、日本から異世界に飛ばされて気がつけば街にとって邪魔な化け物を狩って経験値を得る日々だ。
敵を狩れば必然と素材も手に入りそれを商人に売却して金を得る。そのお金は宿屋や食事に回るのだが、僕は何事も一生懸命やるタイプで一日中規格外の数を捌き大金を生む。
他にも僕は容姿は悪くなく女性にモテる為にアクセサリーなどを頂戴する。
そのアクセサリーや稼いだお金で護衛を雇い、美女を傘下に加えるのだ。
ツインテールの優しそうな顔立ちの魔法使いや華奢で明るい剣士、気立ての良いセミロングの聖女、全てを美女で囲む。
僕は女性が大好きなのでハーレムでパーティを取り囲みたいのだ。とは言っても生前の家族を忘れられないのか母や姉に似た女性を選んでしまいがちだ。
その選定した美女たちはもちろんケアも忘れずにアクセサリーなどをプレゼントしてご機嫌を取るも難しい。
とは言っても護衛だが専属契約は衝突を生む。
思い当たる節は、ある倒した素材をお得意先の小料理屋の旦那に渡して作らせたスープが大変まずかったのかも知れない。僕は味は気にしないし、そのマズいスープを飲んでる美女を見るだけで興奮するのだ。
価値観が違うのか護衛の不平不満は募る。
日が変わるごとに1人、また1人と消えていく。
心なしか僕の心も穏やかに。スゥーと快楽を得る。
孤高の狼こそ心配を生まないのだ。いなくなれば心配事はなくなる。
最後の1人も消えてしまい、
気づけば1人。
冷たい部屋の冷たいベッドで窓から見える月を眺める。
これを読まれた方は最初、異世界に飛ばされたみんなと馴染めない女好きな冒険者が最後は寂しく夜の宿屋から月を眺めてるというシーンを思い浮かべたかも知れません。
しかし考察していくと変わります。
妄想解釈
まずはタイトルのハーレムパーティ。そして文面の美女たち。この時点で美女が出てます。それにより読者の願望が叶えられてます。美女が出た時点で読者は満足なのです。
この少年は名前で呼ばれてないんですね。なぜか河豚の騎士。これをお尋ね者と仮定すると納得いきます。自分では呼んでません、あくまで周りと言ってます。そこから推察するに彼はお尋ね者の殺人鬼なのです。
河豚は共食いします。敵なんかムシャムシャボリボリ関係なく喰います。そこからお尋ねものは剣で殺戮を繰り返して街では河豚の騎士と呼称されることに。
彼は美女フェチなサイコパスです。とにかく女好きでパーティで女を取り囲まなきゃ気が済みません。アクセサリーは頂戴したと言ってますが盗んだものかも知れません。それを使い回して死人のアクセサリーを護衛のご機嫌取りに使います。そういう残虐な部分をこの騎士持っています。
この男性はある一件で異世界トリップしてます。それは事件と言ってますが家族を皆殺ししたということが伺えます。なぜかパーティは母や姉に似た子を迎え入れて命を奪っているからです。生前も殺人鬼で警察に追い詰められて命絵を絶って異世界トリップして現在に至ります。
気づけば1人。
そうです。彼が女性を毎日1人ずつ殺すルールを設けており、殺戮を繰り返してます。
最後はその罪により投獄されて冷たい部屋=牢獄へと入れられてしまいました。
タイトルはハーレムパーティですが裏を返せばこの男の殺戮パーティなのです。
気がついた方も多いと思いますが、魔物とは表記してません。あくまで【街にとって邪魔な化け物】【敵】と記載してます。つまり同族殺ししていた可能性もあるわけです。追い剥ぎしてたわけですね。日々人殺しをして経験を積んでます。
美女に食わせたスープの中身。
ご贔屓にしてる旦那が登場するわけだがこいつも彼と同じ食人族なのかも知れない。
仲間とは言わず護衛と呼ぶ意図。つまり彼は最初から女性を殺す道具としか思ってないことが窺える。
一日中根気よく人を狩る鬼畜性。