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最後に指輪

作者: ミミカ

消えそうな意識の中で、彼の声が聞こえる。頬に手を添えられてるけど、感覚としては全くわからない。


「おい、聞いてるのか?もうすぐ救急車が来る。それまでの辛抱だ。」


「ねぇ、ごめ、ん。明日も、約束してた、のに・・・」


「もう話さなくていいから!そんな、別れみたいなこと、言うなよ。」


今度は、手を握ってくれる。嬉しいけど、君の手が汚れちゃうよ。そう言いたいのに、長く話すには上手く声が出せない。


もうすぐ、私はこの世から消えるのかな。


「あの、ね。君と、いられて、たの、しかった。」


握られた手を見る。彼からもらった指輪が、衝撃によってひび割れながらも輝いている。まるで、今にも死にそうな私みたい。


「生まれ、変わったら、ま、た・・・会える、よね。」


「生まれ変わるとかそんな、おい!明日の約束はどうするんだよ!頼むから、目をつぶらないでくれ・・・」


彼は泣いてる。私のためなのかな?もしそうなら、私は笑わなくちゃ。最後は笑顔で彼を見たい。


「泣か、ないで。・・・ありがとう。」


「おい、おい!しっかりしろよ!目を開けてくれ!どうして・・・!」


ひび割れていた指輪は、彼が手をぎゅっ、と強く握った時、壊れた。



最後に指輪が壊れた時、私の意識も消えた。(長いのでやめたタイトル)

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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