おわりに
●TRPGは工夫のできるゲーム
TRPGはよく自由なゲームと言われます。確かにその側面はあります。
しかし、ある時、初参加のPLにこれは自由ではないと言われました。そのPLさん曰く。
キャラクターを作る際の制限。それはルールとしてあるものを指して、好きな能力が組み合わさらない。使いたいアイテムのレベルが高くて使えない。
自分は強いキャラクターをやりたいのに、能力が弱い。
など。
確かに言われて見れば、完全に自由というわけではありません。
TRPGには決められた”ルール”があります。
それは”ゲームをプレイする”ためには必要な制限です。
なので、TRPGはそれぞれが自由な発想で「工夫のできる」ゲームだと言うことにしています。
このリプレイのミドルフェイズ1で、木から果物をとる場面を参考にしてみましょう。
私は初心者さんへのレクチャーによくこのシチュエーションを使います。
ここでは、木に登って取る方法をGM側から提示しています。ドリドラはその方法でとりましたが、蓮は銃を使いたいといいました。
そのキャラクターが持っていた能力、アイテムなどから、PLが考えて自主的に提示した方法を私は採用しました。
このような提案がTRPGを楽しむ工夫に繋がると思います。
別のセッションでも果物を取る場面では、「持っているロープを使う」「木を揺さぶる」「空を飛ぶ」「いっそ木を切り倒す」など、様々な方法が挙げられました。
PLは自分のキャラクターがどのように活躍したいのかを考え、判定方法をGMに提案してみるのも良いでしょう。
考え、発言することがTRPGをプレイする事なのですから。
また、GMはPLが提案してきたことを「無理の無い範囲」で、積極的に取り入れると良いでしょう。
GMはPLの敵ではありません。
一緒にゲームを遊ぶ仲間なのですから。
さて、ここからは挨拶を少し。
今回、リプレイに参加してくれた初心者PLの二人。
そしてアリアンロッドRPG2Eを世に送り出してくれた、FEAR社。出版元の株式会社KADOKAWA。
そして新たにリプレイの公開の場を用意してくださった「富士見書房公式TRPG ONLINE」、「小説家になろう」に感謝を。
最後に、このリプレイを読んでくださった皆様に最大級の感謝を。
皆様のTRPGライフがより良くなりますように。
2014 9月某日 黒兎 そよ
(2011年10月某日)