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【13,5話】E・X・S

先日、瞬が教室でわーわーやっていた最中、もう一つの世界では・・・

「でも、流石(さすが)にこれはずっと着けていられないよな・・・」


ヘルメットのような形をしたものをまじまじと見詰め、今日何度目とも分からぬ溜息をつく。


「はぁ……。一体どうしたら……」


「おいおい、溜息をつきすぎじゃないか?蒼也《そうや》」


 先日とは違って、カーテンや窓が開いているため、部屋が明るく、隅々まで見て取れる。しかし、隅々と言っても、部屋の中には機材やら資料やらで散らばっているため、見えない箇所も多々ある。


 そんな散らかっている部屋に、一人は何とか綺麗に保たれているベッドで横になり、もう一人、蒼也は溜息だけを吐き続け、机に備え付けの椅子に座っていた。


「そう言ってもさ、エイル。これじゃ、吐かずにはいられないよ」


 ヘルメットのような物を再度見ては溜息を吐く。その溜息を、ベッドで横なっている、エイルと呼ばれる男が聞くと、軽く寝返りをうつ。


「だーかーら、様を付けろって言ってるだろうが」


「嫌だね。このCCRをどうにかしてくれるって言うなら、考えなくもないよ」


机に突っ伏しながら答える。机に突っ伏したせいで、CCRと呼ばれる機器に当たると、CCRは、少しごろがり壁に当たって止まった。


「やだって……。俺に向かってよくそんなこと言えるよな。まったくよ……。でも、まぁ、いっつもお前には世話焼かせてるしな。しょうがない。少しだけだからな」


本当(マジ)ですか!エイル・X・ゼクシード様!」


エイル・X・ゼクシードと呼ばれる男は、怠そうに体を起こす。実際、怠かったのか、起き上がって少しふらつくと、普通に座っていた。


 同時に蒼也は、机を揺らしながら立ち上がる。その結果、CCRが再び転がり、机の縁に行く。


「あっ」


落ちかけていることに気付いた蒼也は、特に慌てることなく見ていた。


 そして、CCRは机の縁に完全に立つと、そのまま重力に引かれ机から離れて行った。


 直後、蒼也がパチン。と、指パッチンをする。


 刹那、CCRの周りの空間が揺らぐ。そして、CCRが消える。


「まったく、何でいきなりフルネームで呼ぶんだよ」


 今度は、蒼也に代わってエイルがため息をつく。そして、唐突にエイルの頭上にCCRが現れ、片手でエイルが手に取る。


「んまぁ、いいや。で、これをどうすればいいの?」


CCRを回しながら全てを見るようにして、エイルが見ている。それを見て、蒼也は、明るく答えた。


「えーっと……とにかく、もっと小さくしてください!」


明るすぎる顔でそういうと、エイルも、半ば飽きれた様子ではぁ、と溜息をつき、CCRを空中(くう)に置く。


「へいへい。でも、蒼也。君が設計した性能が後の形で生かされるってことを忘れるなよ。それと、性能は落ちるかもしれんが、我慢しろよ」


「はーい」


 そして、空中(くう)に浮いたCCRが輝いた。

遂に、ゼクシードさん登場www

CCRの意味はいずれ説明します。ゼクシードのⅩは、セカンドネームをただ簡略しただけです。特に、深い意味はないです。変に考察とかさせてしまってたら、スイマセン。あとで、読みは分かると思います。

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