姫としてのお仕事
改正版です
「スピカを呼んでくれ」
「わかりました」
「母上アクセル様達はいかがなさいますか?」
「別の客室にでもお通しして、明日には出発されるでしょうからその支度も手伝って差し上げなさい」
「かしこまりました、母上」
命を受けた長男のレグルスは紙束を抱え部屋から出ていった。
「もぉ誰よ・・・グスッ」
(あぁもうこんな時間、早く戻らないと母に怒られる)
涙目をごしごし擦りながらスピカは自分の部屋へと向かっていた。
「お~いス・ピ・カ!!母上が呼んでいますよ」
とそこへレグルスの声が廊下に響いた。
あ~あ、今日はついてないっ!私何かしたのかな?
「わかった、いつもの執務室で大丈夫?」
「大丈夫!俺は客人の相手しなくちゃいけないから一人でよろしく」
「えぇ~というか、そんなに上客な相手なの!?」
「まぁ・・・何というか、ぼちぼち・・・・・?」
(え?ぼちぼちって何・・・一番困るわそういうの)
レグルスはスピカに向ってにっこりと笑うと双方ともそれぞれの目的の場所に向い歩いて行った。
コンコン・・・
「失礼いたします、スピカですがお呼びですか?」
「おぉなかなか今回は速かったですね、お前その眼はどうしました?」
「・・・・・・・・・なんでもないです」
「私に嘘きますか?」
「今回だけは、森番絡みですから・・・」
「じゃあしょうがないですね、で本題だすが・・・」
(うわー今日は何言われるんだろ、精神的にきついっ!今は特にきついっ!)
スピカは過去の経験から下を向いていた話を聞いた。
「今大国セントレスの国王アラフス様とその使いルサス様がいらっしゃっています」
スピカはルサスのところで肩を異常にビクつかせた
「アラフス様の今回の訪問の目的はネカルとの婚約だがネカルは今居ない、そして帰ってくるまでに時間がかかると思う、そこでお前にアラフス様の観光の案内役を務めてもらいたい」
(最悪~森もやっと安定してきたのに、これから毎日手入れに行かないと・・・とか考えていた矢先なんですが~タイミング悪すぎなんですが~王様)
スピカはテクミネに聞こえないようにこそり溜息をついたが笑顔をつくって顔をあげ満面の笑みでその役割を受けた
「わかりました、私に少ない外交のチャンスを下さってありがとうございます。精一杯頑張らせていただいます、母上」
そしてスピカはテクミネから案内役の詳細を聞くと急いで自室に戻り服装の準備を始めた。
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