魔族の一部
それから数時間後スピカの集中力は目覚ましく“木と火を完璧に操れるまで帰らない”と宣言しミカエルが見かねて階段を復旧したがそれにすら気がつかずに修行を続けた
―――日付が変わるころスピカは椅子に座っていたミカエルを呼び今日の成果をみせた
そこにはこの歳の少女が出せるような代物ではない立派な木とそれを燃やしつくす灼熱の炎があった、そして木や火にバリエージョンがあるといったスピカは時と場合を説明しながら何種類かミカエルに見せたのであった
「こりゃすげぇな」
ミカエルですら1度か2度しか見た事のない炎や木をスピカが1日でマスターしミカエルは驚きで少し放心状態だった
「がんばりました」
今日一番の笑顔を見せて少し髪の毛の先が燃えてしまったスピカが言った
「よくやったよ、じゃあ今日はおしまいだ」
椅子を消し結界を解いてミカエルは階段を上って行った
(結界が所どころ壊れてるな・・・なかなか強そうな炎や木だなこりゃ)
ミカエルはニヤッと笑った
「腹減ったなスピカ今日は俺様が特別に作ってやるよ」
ミカエルが台所に向う
「ミカエル!城での決闘っていつですか?私大丈夫でしょうか・・」
スピカはしょんぼりしながら尋ねた
「なんだスピカ?修行が成功したとたんに余韻に浸る暇もなく次に行くのか?真面目だなぁ・・・・決闘はまだまだだ、今はまだどの魔族にも歯は立たないが大丈夫だ俺が鍛えてやるから」
スピカの頭をグシャグシャと豪快に撫でながらミカエルは笑った
(なんだかんだ言ってスピカもまだ子供だな)
まだ不安そうなスピカを横目に見つつミカエルは料理に専念した
町に深夜の鐘が鳴り響く中ミカエルは眠っているスピカの頭をなでると重装備にシルバーの攻撃豚長のマントをはおると家を物音一つ立てずに出て行った
音もなくドアが閉まった瞬間スピカは瞳を開けて体を起こした、急いでミカエルを追いかけようと自分も支度をしてドアに手をかけるがドアはぴくりとも動かなかった
仕方なくスピカは昼間にこっそりと習得した追跡映像の力を使い脳内をミカエルの脳とリンクさせた
―――――そこに映っていたのは、魔族のなりはてとミカエルの部隊が闘っている映像だった
スピカはすぐに脳のリンクを解いて布団に潜り込んだ
恐怖からなのかスピカは震えが止まらなかった
夜中ミカエルは物音を一つも立てずに帰ってきた、そしてスピカの寝室を覗くと布団を頭から被るスピカを見た。
(可哀そうに・・・こんな年で見るものじゃないよな)
布団の上からやさしく撫でるとミカエルは自分の寝室に行き今日の報告がてらにルサスと連絡をとった。
≪魔族長さんよ~≫
≪何? 今忙しいんだけど≫
≪スピカが俺らの仕事を見ちゃったみたいでな・・・≫
≪は?お前何してんの、そんなの防ぐのは楽勝だよな・・・何でそんなことした?≫
≪まぁそぉ怒んなよ、結局最後は皆通る道じゃないかしかも俺達の仕事を見ておいてほしかったし、あいつは即戦力になりそうだしな・・・・≫
≪あいつは森番だから戦場なんかには行かせないからな!≫
≪ずいぶんと過保護なこった、じゃあな≫
≪おい!ミカエル!!おい・・・・・あいつ切りやがった≫
ミカエルはスピカの部屋に行き着ていたマントを取るとスピカのベットの横に椅子を出してドカッと座ると目を閉じた。
窓からは朝日の明かりがさしていた
改正版はここまでです




