ルサスの一族
改正版です
朝日が部屋に差し込み部屋全体が朝日に包まれる頃、スピカは目が覚めた
(なぜ自分の部屋で寝ているのだろうか・・・私はリアファの死に場で・・・)
様々な事が考えられるも、自分の体は重くて持ち上がらす視線を彷徨わせると自分の上には見かけない高級そうなマントが掛けられていた
「なに・・・・これ」
マントを指先で持ちあげてみるも自分には全く見覚えのないものだった
(いったい誰のだろう・・・)
スピカは混乱の渦の中にいた
気がつくとまた眠りについてしまっており数刻が過ぎていた
さほどよりも幾分体が軽くなったスピカはベットの上で体を起こせるまでになった
(・・・・・ベットに結界が張られている!!)
自分のベットから出れないことに気がついたスピカはやっとルサスの結界に気がついた
(これもリアファと同じ!)
ベットの上に立ち上がった時マントが足もとに落ちた
部屋全体に視線を巡らすとスピカの目に映ったのは椅子に投げ出すように身を投げ出し寝ているルサスだった
(・・・ルサス?)
そのままスピカはかたまり動けなくなった
――――ぅうん・・・
(もうこんな時間か・・・・やっぱり無理は禁物かな)
ルサスは呑気な事を考えながら両腕を伸ばし体を伸ばした
そして目を開きスピカのベットに目を向けると
――――スピカとバッチリ目があった
「・・・・・・・お目覚めのようで」
「ルサス様、質問していいですか?」
「まぁなんでも受けましょう」
ルサスは苦笑いしながら答えた
「これはあなたの結界ですか?リアファと瓜二つなんですが」
「まぁリアファ様は私の師匠ですからね・・・」
「!!結界って言うのは代々森番しか使えない・・・・ってリアファが・・」
そこでスピカは泣き出してしまった
「結界は・・・魔族の者なら誰でも使える、元に俺だってスピカのベットとこの部屋に結界を張った」
「そのようですね、何もしないのでこの結界だけは外してください」
スピカは布団を叩いた
「・・・しょうがないなぁ」
ルサスは手をたたくと結界が一瞬にして解けた
「ルサス様、知っている事を話してください」
スピカはまだ涙の残る顔の決意に満ちた目でルサスを見た
「いいねぇ若者のその目大好きだよ・・・じゃあ話そうか」
ルサスはスピカのベットに落ちている魔族長のマントを取り上げるとそれを豪快に着て椅子に座りなおした。
「まず俺はセントレス国のアラフス国王の文官は副職で本職はこのマントにあるように世界の魔族を統べるもの・・・・魔族長だよ。
この国の前代の森番リアファ様とは師弟の関係で昔お世話になっていたんだ、力があった俺はリアファ様に魔族としての力の使い方を学んだ、だから俺の結界はリアファ様と似ている・・・・というか同じなんだよね。
だからというかなんというか魔術を使えるスピカは俺たちの仲間になる、これ決定だから」
「ってことは私は何かしなくてはいけないんですか?」
「言うと思った・・・だいたい魔族は森の血筋が混じっている者しかいない故に魔族たちは本当に強力な力の持ち主以外は常にどこかで森を感じていないと暮らせないんだ。
スピカは俺がちょくちょく森を通って力を見ているがまだまだだからどこかで森を感じていなくちゃいけないね、まぁスピカは森番だから問題ないけど。仲間に会うにはもう少し力を強くしないと、他の奴の力にあてられてダメージ受けるから!」
「仲間というか魔族は世界で今どれくらい居るんですか?」
「まぁざっと40人くらいかな・・・・みんな大人でね」
ちょっとだけ残念そうに
「そうなんですか・・・・で私はこれからどうすれば・・?」
「う~んスピカは森番があるからねぇ・・・ここに居て力を溜めてね!しばらくしたらまた会いに来るから」
そう言うとルサスはマントを翻し部屋全体の結界を解いて部屋を出て行った。
「ちょっとルサス様!!」
部屋を出て行くときルサスの体にはボロボロのマントが掛かっていた
「あれも魔法なのかしら?」
残されたスピカはベットの上にいた