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カノープスとルサス

改正版です

ルサスはスピカの部屋の前にいた

中にスピカの存在を確認すると、ドアに手をかざすと次の瞬間目の前のドアがなくなっていた

それを確認するとルサス足早に第三の客間に向った

スピカの部屋はルサスには見えるが他の者にはただの壁になっていた


第三の客間の前に行くと呪文を唱え先ほどよりも単純な結界を張った

そして自分も中に入りまた内側からレグルスに気がつかれないように結界を張った



この結界は厳重機密を話し他言無用だと言う事を意味していた


―――――テクミネ、お前はこの結界の意味に気がついているか?

ルサスは一人でほくそ笑んでいた


「おいルサスこの部屋少し暗くないか?」


「気のせいですし話には支障はありません、それよりもそちらの椅子に座ってください」


「何なんだ?急に」


「この国と手を結ぶこと、また婚姻関係を持つことについての心構え的な事をお教えいたします」


「なんだ?」


「まず、世界にはひとつだけ本当の“森”が存在するのはご存知ですよね?」


「あぁ存在するということだけならな」


「ではここからが本題です、世界にはその真の“森”を真似て作られた森ここでは林にしておきましょうか、林がいくつも存在しています、しかしこのカノープスに存在するのは世界で唯一の最後の“森”なんですよ」


ここでレグルスはこの国の森の大きさに納得がいった

「しかし、そのような森は厳重に結界が張ってあって、誰も入れないんじゃぁ・・・」


「まぁそこは私の専門分野ですから、お気になさらず。でもう一つ重要なのは、そんな世界に唯一つしかない“森”にはもちろん森番と呼ばれる人が存在しますまぁわかりやすく言うと私達の仲間ですが、そして先代の森番はさぞかし優秀な方だったと聞いています」


「過去形ってことは・・・・」


「その先代、第38代森番リアファ様は老衰のため昨年お亡くなりになられました・・・と表向きにはされています、そして今代39番目の森番はスピカです。」


レグルスは驚愕の顔をしてそのまま固まってしまった・・・・

しかしだんだんと今日のスピカの行動の意味が取れてきたのか、逆に目が不安そうにキョロキョロと動きまた泣きそうな表情をし始めた


「私はあなたのその呑み込みの早さが好きですよ」

ルサスはにっこりとほほ笑んだ


「今褒められても、俺はスピカ殿に・・・・本当に悪い事を・・・」


「そう思われるのなら、最後までノンストップでいきますので聞いていてください、スピカはリアファ様にかなり可愛がられておりました。“森”の守りは代々その代の方がお亡くなりになる時、死と引き換えに強力な結果を“森”に施してこの世を去ります、そして千代のリアファ様は森番の中でも強力な魔術の使い手でしたので生きながらにして“森”の守りの強化を毎日行っていました。

その時まだ幼かったスピカをリアファ様は自分の次の代の森番だとお分かりになられており、仕事中でもスピカを常に同行させておりました、そのおかげかスピカも魔術には長けています、そして昨年リアファ様はその稀な存在を他国に利用されそうになり身の危険を感じて“森”で自殺なされたのですご自分の愛する地で、その時リアファ様はこれ以上森番が続かないように、このような犠牲者が増えないようにと自分ができる最大限の魔術で“森”を保護しました、ですが今年その魔術をスピカがといて第39代森番になりました。」


「そうか、そうだったのか・・・・・私はなんて悪い事を、しかしなぜお前がそこまで知っているんだ?俺よりも年下なのに・・・・」


「あぁ私はカノープス・・・・というか魔術を使えるものはカノープスでしか生きられなく・・というか掟のようなもので私は俗に言う魔女や魔法使い・・・魔族の長でありリアファ様とは師弟関係でしたから、森番も初代から我らからしか生まれませんし・・・

私たちのようなものたちは魔族と呼ばれてるんですよ、まそこら辺の詳しい話は後ほど」

とルサスは事もなさげに答えた


「まったくお前は謎だらけな奴だな、最後に一つだけいいか?」


「よろしいですよ」


「何でこの国は森番を姉のネカルであると嘘をついているんだ?」


「経済的、今回のリアファ様の死を受けて今回は慎重に行きたいみたいですね」


「まぁそうだが・・・・・、わざわざ話してくれてありがとう?」


「めっそうもございません、ここまでご存知であられれば大丈夫でしょう」


「さすが俺の侍従だな」


「光栄です」


「それよりもこの結界をといてくれないか、薄気味悪くてしょうがない」

レグルスは体をぶるっと震わせた


「さすが私の主、少しはおわかりになるようですね私の魔術が・・・・残念」

ルサスは少しおどけた感じで言い、立ち上がるとドアを・・・・開けた

一瞬で部屋の空気や雰囲気が変わり、いつも通りの客間に戻っていた。

「ではレグルス様私はもう一仕事ありますので、お先に失礼いたします。」


「あぁ話を聞かせてくれてありがとう、先に客間に戻っているよ」

レグルスはカノープスにきて一番晴々しい顔をしていた


(話して正解だったな・・・・)

ルサスはもう隠すことはないと、魔族長の黒に金の刺繍が入った長いマントを着てある部屋へと向かっていった。



誤字脱字がありましたら連絡をお願い致します。


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