表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多分このラブコメは根本的におかしいのかもしれない  作者: UMA未確認党


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/14

第10話 2時間目 古文

 2時間目になるとなぜか割れた窓ガラスは元に戻っており、生徒も喧騒を取り戻していた。俺は机に突っ伏した。何で傭兵がいるんだ……これ完全に俺がツッコミに回らなきゃいけないタイプの学園かぁ……


 俺は指で時間割を手繰り寄せる、2限は古文で担当は六条先生と言うらしいどうぞ。


 席に座っていると40代の男性が入って来た。しかしそれは明らかに異質だった。傭兵であるジェニー先生でさえ見た目は普通のラフな格好をしていた(中にある武器は無視して)


 この六条先生はと言うと顔は白塗りで長髪を後ろで結び、貴族のような雅な衣装、頭には烏帽子手には勺。どう考えても平安貴族の衣装である。一応反対側に教科書一式が入ったらしき箱を持っているので一応教師としての風格はあった。


 しかしなんで古文教師ってだけでここまで寄せてくるんだよ。


「いと良き朝にて候。授業を始める」


 周囲に流されつつ起立礼をして授業が始まった。




「麻呂は貴様たちの古文を担当する。六条秀麿と言うものじゃ」


 麻呂と名乗った先生は黒板に名前を書いていく。文字の書き方は平安時代の書物みたいで凄く上手だ。流石国語科担当といったところだろうか。


「このクラスでは古文だけだが他クラスでは書道と現代文も教えておる。ここの担当は……あの方かの。クセの強い方だが」


 貴方に言われたくないよ!と言うか古文だからこの格好だと思ったのにそれに加えて現代文!書道は良いけどそのなりで現代文を教えてくるの!現代文とか言いつつ「自分の生きていたころの文だから」とか言って古文を教えてきそうなんだけど。


「あと部活は書道部と競技かるた部の顧問を務めているで候」


 まぁ部活は何となくそう言うイメージがある。忍者部とは違って突飛なものではないし。というか今更ながらウチの担任が率いている忍者部って何なんだよ!


 そんなことに疑問を持っていると舞香はこういう先生を普通に受け入れているらしい。


「……先生似合ってます」


「かたじけない舞香殿。これは平安時代の先祖から続くものゆえ」


 いやそこ会話成立するんだ!?てか先祖そんな有名人だったのか。名家な感じはチョットするか戦前に爵位は持ってそうだな。


「自己紹介はここまでとしてまずは実際に読んでみることを勧める。教科書の六の段を開くで候」


 六の段……6Pか。開いていると「吾愛殿、読まれよ」勺で一番最初の生徒を指した。


 吾愛は立ち上がりながら書籍を読み始めた。


「宇治拾遺物語の一節ですね建暦2年から承久3年成立の」


「その通りよくここまで知っておられる」


「予習しておくのが効率的ですので。後先生は西暦より元号の方が得意だと」


「そこまで知っておるとは、ここの甲三郎先生とはよく張り合っている」


 そっかぁ。この人も同族だったか。てか吾愛は良くここまで調べてるな。俺なんか昔から予習はおろか復習すら面倒くさくて全くしていないのに。それでよくここに入れたよな。




 先生はそのまま縦書きの文章を黒板に書いている。烏帽子が邪魔で上が全く見えない。


 ふと隣を見ると舞香も静かにノートを取っている。先生は時々振り返ってふと気づいたようにこう言った。


「あな、紙の写しを配るのであったな」


 紙の写し?頭に疑問符が浮かぶが紙束を持っているのを見てプリントの事だと察した。


 後ろに回されていき、プリントを手に持つとなんか変な感じがする。


「センセー。これわら半紙じゃないんですか?」


 琴音が質問すると先生は笑顔で。


「全部和紙かつ毛筆で書いておるからな」


 全部和紙で印刷してんのかい!しかも文字をよく見るとワードではなく毛筆で一つ一つ書かれていた。キレイではあるけど色々めんどくさくないか……


「印刷はしてあるから面倒ではないぞ。昔など全て筆で書き写したものであった。源氏物語の時代だがな」


 昔すぎるってそれは!




 古文は変な先生だったが急に銃の乱射をしそうな人よりはマシなのかもしれない。そう思った俺であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ