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第3話:秘密の調査と疑惑の影

霧の薄れた朝、風花は宮廷の人影がまばらな廊下を静かに歩いていた。

昨日、薬草庫で見つけた「鬼針草」の存在が頭から離れない。


(誰が、こんな毒草を密かに持ち込んだのか――)


その問いは宮廷の深い闇へと風花を引きずり込んでいた。


「薬師さま、今朝はお目覚めが早いですね」


慶が手にした古書を抱え、現れた。彼の穏やかな声に、一瞬ほっとする。


「慶さん、これを見てほしい」


風花は昨日見つけた乾燥した葉を差し出した。


慶はじっと観察しながら言った。


「これは紛れもなく『鬼針草』。だが、その出どころは宮廷内にはないはずだ」


「そうだよね。誰かが意図的に持ち込んでいる」


風花の声は強く、しかし内に秘めた不安がわずかに滲む。


「お前はこれ以上深入りしない方がいい。宮廷には複雑な利害が絡んでいる」


慶の忠告は重かったが、風花の決意は揺るがなかった。


「私は、この毒の謎を解かなければ」


その日、風花は密かに宮廷の隅々を調べ始めた。


女官たちの噂、物資の搬入記録、妃たちの動向。情報は断片的で、嘘も多い。


だが、一つの事実に気づく。


「妃嬪の一人が、何度も不審な荷物を受け取っている……」


調査を進める中、風花は影のように動く宦官の一団と遭遇する。


「見つかったな」


一人の宦官が冷たく言い放つ。


「お前の身の安全を考えろ」


しかし風花は引かなかった。


「毒を使う者は必ずいる。私はそれを暴く」


宦官たちは一瞬沈黙し、そのまま去っていった。


夜になり、風花は密かに妃嬪の部屋を調べる決心をした。


隠された秘密が、宮廷の闇の奥底で息を潜めている。


(私が、この真実を見つけなければ――)


小さな体に秘めた医術の力が、今、闇を切り裂こうとしていた。

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