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種族学

どうも、作者です。55話です。

オロナミンCが飲みたい。でも買いに行くのが面倒。

夕暮れ時、私はレンズで空から街を覗いていた。私は見ているだけだが、視覚を共有しているイドハさんが上空からの情報をもとに地図を書いていた。私から見ても、かなり精密に書かれているように見える。地図と実際の町の様子をほとんど狂いなく書かれている。イドハさんはかなり優秀な人だな~。


「そ、空からの景色ってすごいですね」


「だよね~」


私も初めて飛行機に乗ったときはずいぶんと興奮したし、今でもレンズ越しに見る空はきれいだと思う。


「ジョゼさんは帝都の町もこうしてみているのですよね」


「うん、よく暇なときに眺めてるよ」


「そうですか、きっと帝都はもっと綺麗でしょうね」


実際この街よりきれいだと思う。高い壁に囲まれた帝都と、何よりも大きくそびえたつ城に、そこから伸びる均整の取れた街道、まさしくファンタジーの大都市という感じで見ていて飽きない。それに、


「帝都にはいろんな人が来るからね、見たことがない見た目の人とかみるとつい目がいっちゃう」


「いろんな人ですか」


イドハさんは集中しているせいおかげなのか、いつもよりスムーズに喋っている。やっぱり緊張してあんな喋り方になっているんだろうか。思考を回しているときはちゃんと喋れているようだし。


それにしても、帝都にはたくさんの人が来るのだ。私が知らないような見た目の人ばかり、イサムもクー・シーと呼ばれる犬の見た目をした妖精らしいけど。私、あんまり種族に関しては知らないな。


「ただいま帰った!」


「んぎゃ!?」


集中していたイドハさんは帰ってきたイサムの大声に驚く。まぁ、急にあんな声出されたら大声にもなるよね。イサムが入ってきた後、後ろからレーシュとレーシュの腰につけられたシゼルが帰ってきた。


「おかえり~」


「はい、帰りましたわ」


元気そうなイサムとは対称的にげっそりと疲れた顔のレーシュが印象的である。結構大変だったようだ。


「ごめんあそばせ、いったん休ませてもらっても?」


「いいよ~、報告はご飯食べた後とかでいいよ」


まだ外で情報を集めているウロクもいることだし。ちなみにレンズがウロクの方は注意しているので昨日のように襲われても、すぐ対応できる。


「ありがとうございます」


そういって、ソファに体を突っ伏すレーシュ、ここまで弱ったところを人に見せるレーシュは珍しい。


「イサムどうだった?」


「ふう、いつもの仕事とあんまり変わらなかったな!」


まぁ、イサムに詳細に何があったかとか気にしてないからそれでいいが、あまりにざっくりしている。


「ただ」


「ただ?」


「レーシュ殿はかなりいい筋をしている。あれは強いぞ」


レーシュの名前ちゃんと覚えたんだ。じゃない、イサムが褒めるとは。イサムはバカではあるが、それ以上に武人で正直者だ。強い人には強いと言う。それだけ、レーシュがいいところを見せたのだろう。実際、レーシュは剣術の腕が相当高いみたいだし。


「か、帰ってきたのなら、依頼の精算をしましょうか」


「そうだな!」


そう言って、イドハさんとイサムは下に降りていく。ちゃんと冒険者として魔獣討伐をしたという扱いなので、依頼報酬を支払うらしい。


「シゼルはどうだった?」


「中々面白かったぜ! スリル満点だった!」


ふむ、瓶の中から戦闘を覗いているシゼルからしたら確かに一種のアトラクションみたいに見えそうだ。ちょっと見てみたいな。


「それに、色々と情報も持ち帰れたしな!」


どうやら、何かを見つけたらしい。これは期待できそうだ。


私はウロクにレンズを使って、レーシュたちが帰ってきたことを伝えるとウロクもそろそろ帰ると言っていた。ついでに夕食を買ってくるように頼んでおいた。


さて、ウロクとイドハさんたちが以来の処理を終えるまで特にすることがなかった。どうしようかな。暇だしシゼルと喋ろう、眠気もあまりないし。


「そういえば、さっきのイドハさんと話してたんだけどね」


「どんな話ししてたんだ?」


「いや、帝都の空からの景色はきれいだとか話してたんだけどさ。空から見てていろんな人が見えるけど、そういえばこの世界の種族とかあんまり知らないなと思ってさ」


この世界には大まかに分けて三種族いるとかは何となく知っているが、もっと詳細な種族とかはあんまり知らないということに話していて思ったのだ。


「種族の話ですか?」


「レーシュ」


寝ていたはずのレーシュが話しかけてきた。疲れてるのに大丈夫なんだろうか。


「それなら私が少し話させてよろしいかしら?」


「いいの?」


「ええ、実はわたくし、父の影響で種族学が趣味でして、実は灰氷さんに最初お会いした時は、興奮しておりましたのよ。それに、せっかく興味を持ってくれたのですから話したいですわ」


レーシュの目がキラキラしている。どうやらレーシュの趣味は種族学らしい。意外な趣味である。だが、レーシュは学ぶのが好きな傾向があったのはそれが始まりなのかな?


「暇だし、おねが~い」


「ええ、ありがとうございます。まずいつもの基礎ですが、三種族はご存じですね?」


「霊族、獣族、魔族だな!」


なんでシゼルが答えてるんだ。いいけど。


「そうです。この分け方は生物的特徴によってではなく、三女神の誰から生まれたかによって決まりますわ」


「生物的特徴?」


「生物的特徴というのは見た目とか習性などですわね、実際後で説明しますが霊族の獣精と、獣族の獣人はかなり似た習性を持っておりますわ」


獣精というのは、イサムのような二足歩行の動物の見た目をした妖精のことで、獣人というのは名前でなんとなくわかる。多分獣の耳とか生えた人たちだ。帝都で見たことあるし


「はい、三種族はこのように分かれるわけですが、さらにその三種族の中に細かい分類があります」


「霊族のエルフ、獣精。みたいな?」


私は確かステータスの種族欄に人間と書いてあったっけ?


「そうですわ。大雑把に名前だけ言っていくと、霊族はエルフ、ドワーフ、精霊、獣精」


やはりドワーフもいるのか。帝都にもいるのかな? いやそれらしい人たちは見たことがあるが。


「獣族は人間、小人、獣人、海人(かいじん)


ふむ、わかりやすい。小人も獣人もイメージできるな。海人というのも、いわゆる人魚のことだろう。私も種族が人間だから、この世界では獣族になるんだな。


「そして魔族は、魔人、ハーピィ、吸血鬼、スライム」


「魔、魔族だけ個性的」


「そうですか?」


いや、異世界人の私の感覚だが、吸血鬼や魔人は何となくわかるが、ハーピィやスライムというのはどちらかというと、いわゆるモンスター、この世界ではよく魔獣と言われる生物に感じる。いや世界によってきっちり種族として書かれることもあるから、おかしくはない?


でも、そうだとしたらゴブリンとかオークとかもこの世界にいるはずだ。しかしそちらは魔獣と言われている。ということは明確の差があるのかな?


「と、まぁここまでが基礎知識ですわね。学校に行く人などは確実に覚えている範囲ですわ」


「へぇ、質問していい?」


「なんでしょう?」


「種族って言われてるそれだけなの? こう例外とか、新しく表れるとか、あとは何を基準にしてるのとか」


レーシュは優しく笑ってうなずく。


「いい質問ですわね。例外はありますが、基本的に今述べた人たちのみですわ。少なくとも、1000年以上の歴史でこれら以外の種族が生まれたことはありません。そして、基準の方に関しては、強いて言うなら、少々傲慢な言い方になってしまいますが私達人間と同程度の知能をもっている存在、と言うとわかりやすいでしょうか、あとは言語を持っていることですわね」


つまり1000年以上、ずっとこの種族の形式が使われているのか。人間と同程度の知能、確かに一杯種族がある中でその言い方は傲慢かも。


「でも例外はあるんだよね」


「はい、この中に分類されていない中で竜種、もしくは竜人の方々がいますわ」


竜、ファンタジー世界では大体最強格として書かれるドラゴン、この世界にもいるんだ。わざわざ竜人だけ分けたのは、明確に人型の竜がいるのかな?


「彼らに関しては、女神から生まれていないのでこの中にはいないということ感じですね。それにわからないこともたくさんありますから。あとはハーフ、バンカさんのようなハーフエルフのような混血種も例外と言えば例外ですね」


なるほど、女神から生まれていないから、入っていないのか。それに、バンカさんはエルフと人間のハーフだった。


「そうなんだ~」


「本当はすべての種族の特徴などについても話したいのですが、知識というのは一度に詰め込めすぎるとよくありませんから」


うん、それはまたの機会に聞こう。普通に大変そう。


「ただもう一つだけ話したいことがありますわ。それは、このさっきの分類を三種族、四種人という言い方をするのですが」


三種族の中に、それぞれ四種類の人がいるってことか。


「この四種人の中に、さらに細かい分類がありますわ」


「細かい分類?」


「はい、ジョゼさんはもう知っていると思いますわ」


私はそういわれて考える。何かあったっけ? あ、そうか、そういえば知っている種族の中に出てきてない名前があった。


「クー・シー、つまりイサムのことか」


「そういうことです」


確かに、イサムは獣精でその中にあるクー・シー、そしてさらいその中にある真狼と呼ばれる一族だと言っていたな。イサムの種族複雑。


「その通り、獣精の方々を例に挙げれば、犬の姿をしたクー・シー、猫の姿をしたケット・シーなどがいらっしゃいますわ」


猫の姿もいるのか、ウサギの姿をした人たちもいるのかな? モフモフしたい。


「獣精のように、さらに細かい分類を持つ人たちは多いですので、聞いてた見た目と違うなと思われても、大抵このパターンですわ」


なるほど、ということは、厳密には三種族四種人、十二の種族の中にさらに種族があるわけだ。思ったよりおおい。


「まぁ、とにかく三種族四種人だけは覚えておくといいですわ」


「ありがとう、バンカ」


「俺も勉強になったぜ!」


ふむ、種族学、ちょっと面白い。


「いえいえ、ほとんど趣味ですから。また語らせていただくとうれしいですわ」


「お、なんだ? 何の話してるんだ?」


ウロクが帰ってきたらしい。少し焼きたての肉のにおいがする。とりあえず、脳みそ使ったから食事兼報告会といこう。


読んでいただき、ありがとうございます。誤字脱字報告・コメントお気軽にどうぞ。

今回は読むのが大変だったと思うので、ここまで読んでくださった方には一層の謝辞を。とはいえ、異世界はこういう設定開示が大変です。

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