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下っ端は辛いよ

どうも、作者です。32話です。

最近、毎日書いてるせいか、座りっぱなしで腰が痛い。

不審者こと、マフィアのウロクを尋問してから数日、特に今までと変わらない日々である。あれから、結局襲撃は青の月の間はできないのでしばらくは警戒しつつ、いつも通り過ごすように言われた。


「鎧の人! その本は面白いか!」


「ええ、これは中々面白いですよ。何より、主人公の姉妹愛がいいですね。星五つですね」


「そうか!」


相変わらず中身のない会話をしている二人がいる。二人? 一人と一匹が会話していた。何かいつの間にかシゼルの方がレイドさんと仲が良くなっている気がする。というか、シゼルはいつの間にか私の知り合いと私以上に仲良くなっている気がする。


「うーっす、薬を買いに来たよ、お兄さんが」


最近知り合ったマフィアのウロクがやってきた。


「マフィアにつける薬は売ってないよ」


「大丈夫だ、酒飲みにつける薬だ」


よく見たら、すがすがしい顔をしながら蒼白い顔だ。


「つける薬はないかなぁ」


「流石にポーション屋に二日酔いに聞く薬はないでしょう」


「飲み薬ならあるけど」


「なんであるんですか」


そりゃあ、よく使うからである。誰がと言われたらもちろん私じゃない


「お姉さんがよく二日酔いになるからな!」


そうバンカさんである。


「バンカがですか」


レイドさんは意外そうに声を出す。


「バンカさん、仕事のストレスをお酒で発散するタイプだよ」


「へぇ、やっぱり上司の無茶ぶりとかよく聞いて、下の人間の面倒を見る人間はみんなそうなるんだなぁ」


何かウロクが遠い目をしているが無視しておこう。


「ほい」


「すまん助かる」


「お金はとるよ」


「お安くしといてくれ、ちびちゃん」


絞れるだけ絞ってやろうかな。


「この薬は自家製ですか?」


「うん、シゼルが作った奴。レシピを持ってきたのはギルマスで、それをシゼルが改良した」


「俺特性だぜ!」


「薬の改良までできるんですかシゼルさん」


「薬を作るという一点においてはすごいよ」


「その言い方だとそれ以外はポンコツみてぇじゃねぇか!」


「そうでは?」


「ひでぇ!」


実際その通りなんだから仕方ないね。


「お、ほんとに効いてきた、気分すっきり」


「即効性すごいですね」


「はぁ、今更ながら俺はあんたがいることに驚かなくなっちまったな」


「まぁ、なんだかんだ連日会ってますからね」


そう、最近依頼がなくて暇なレイドさんと、一番の安全地帯のここに暇だからと転がりこむウロクはほぼ毎日顔を合わせていた。そういうこともあってか、最初はビビっていたウロクは普通にレイドさんと話すようになっていた。


「最初のビビってた頃は面白かったぞ!」


「うるせぇ」


ついでにシゼルとも、シゼルにもビビっていたが今は軽口をたたきあっている。まぁ、シゼルに戦闘能力がないと知って、調子に乗って煽っていたらシゼルのヘズ草圧縮食らっていた時は面白かったが。


「そういえば、報告には行ったのですか?」


「おう、昨日の夜な」


ウロクの件は、今回の件に関わっている全員にもう伝わっていた。それにしてもそうか、クヤハのところに襲撃する件、ウロクのところのボスさんに昨日伝えたのか。ということは襲撃日決まったのか、いつなんだろ。


「どうだったんですか?」


「正直生きた気がしなかった」


そこから、どうなったのか教えてくれた。




情報屋として仕事したあと、毎日ギルマスのところに通ってたんだ。日程が決まったならすぐに報告にいけるようにな。その決まったのが昨日と訳だ。


「それで決まりました?」


「おう、赤の月、初月十二日だ」


「決まったのか、んじゃ報告いってきやーす」


「精々死ぬなよ~」


不穏なことを言うな。


という訳でボスのいるアジトまで行ったわけだ。ちなみに俺はほぼフリーパスで通れる。


「ボス、ちょっくら伝えたいことが」


「てめぇが直接か?」


「まぁ、はい」


普段俺はボスに伝えるときは大体人づてだからな。ボスはこの時点、良いか悪いかはさておいて、でかい情報なのは感づいてたな。


「それで、どんな情報なんだ」


「恐らくクヤハが消えます」


「……。は?」


「クヤハが死にます」


「......。へ?」


「新しい縄張りが手に入ります」


「細かいことを言えや!」


ということで、お前たちがクヤハのところに襲撃すること、それとそうなった経緯を話す。


「なるほどねぇ、伝説の賢者に現最強クラスの冒険者か、確かにそれだと戦力がありゃあ、まぁ確実にいけそうだな」


「そういうことです」


「それで、そんなでかい情報どうやって手に入れたんだ」


「え~、それは~」


俺はもう馬鹿正直に話した。ボスとはなんだかんだ付き合いが長いからな、隠すよりそっちの方がいいだろうと判断してな。まぁ、この後狙われることになる可能性もあったしな。


「というわけです」


「バカなの?」


「正直今回の件に関しては弁明のしようもございません」


まぁ、今回は俺の大ポカだからな、何も言えることがなかった。


「ま、怪我の功名か」


ここまでは順調だった。ボスはすごいご機嫌だったからな。中々見ない笑顔だった。ただこっからが地獄だった。


「それで、なんでクヤハがそんなことをしたか聞いていいか?」


「喋れません、あのギルマスの魔法で喋ると死ぬので」


「は? つまり肝心の情報がわからないと? お前は知ってるのに?」


「まぁ、そうっすね」


この時のボスの顔はまだ落ち着いていた。


「ちなみに、喋ることはできるか? お前が死にながら」


「無理です。本当に無理です」


ちなみにできる。恐らく、ボスは感づいてた。ただこの時点では俺を生かしたほうがいいと感じたんだろうな、この時点では。


「まぁ、いいか。それがなくてもアドバンテージはでかいだろう」


俺は正直ここから先の情報を話したくなかったんだ。だってもう予想ついてたからね。この時点でおれは逃げる準備をしていた。


「実はですね、ギルマスからの命令で、あっち側にも伝えなくていけなくてはですね」


「......。どっち側?」


「もう一人の幹部です」


「......。いつ?」


「赤の月になってからですね」


「んで、本当に報告するの?」


「しないと殺されるので」


「ここでぶっ殺してやろうか?」


俺は全力で逃げ出した。今まで見たボスの中で一番やばい顔してたからな、人間、上げてから落とされるのが一番やばいってことを俺は嫌と言うほどわかった。


「そいつを殺せぇ!」


まぁ、鬼ごっこはもう慣れっこだったし、俺より足が速いやつはいなかったからな、俺は手はず通りギルマスのところまで逃げ込んだ。





「まぁ、んで、昨日はギルマスとあとバーレだな、三人で酒盛りしてた」


「命の危険があったのに?」


レイドさんが呆れた声で言う。


「おう、酒には勝てねぇ」


「バカですか?」


「しゃあねぇ、ギルマスがいい酒仕入れたんだ、逆らえねぇよ」


うーん私もビタCがあったら、逆らえずに飲んでしまいそうである。そんなものかな?


「はぁ、それで、本当に伝えるんですか?」


「ギルマスからの命令には逆らえねぇよ、逆らったら死ぬ」


「貴方の判断基準は死ぬか死なないかなんですか?」


「おう、死ななければどうにかなるもんだよ、人生は」


「そういもんだね~」


まぁ、私は死んでもやり直したりしてるんだけどさ。


「それに、ギルマスの約束があるからな」


「まぁ、あの人は約束を破るような人ではないですね」


「そういうこった」


勇者パーティのひとりということもあってすごい信頼されてるんだなギルマス。


「ま、俺はもう恐らくあそこには戻れんな。これからはギルドの情報屋になるしかねぇよ」


まぁ、新しい仲間が増えつつ、襲撃の時は近かった。





読んでいただき、ありがとうございます。誤字脱字報告・コメントお気軽にどうぞ。

やはり不憫枠かもしれないウロクです。

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