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模擬訓練

どうも、作者です。29話です。

レーシュの授業見学二話目だったりします。

剣術と魔法の授業、どちらもこちらの世界独特のものだ。少なくとも私の世界にはないものである。どんなものか楽しみだ。


まず魔法の授業、今日は属性魔法の実践訓練らしい。属性魔法についてはギルマスから聞いた気がする。確か魔法職ならだれでも使える魔法だったか。逆を言えば魔法系の職業じゃなければつない魔法なんだけど。ちなみに私は召喚士だが使えない。召喚士は魔法職じゃないらしい。


「それでは今日は的当てでコントロール訓練です」


先生っぽい人の声が響く。というかみんな魔法が使えるのか。おそらく、さっきのクラスメートいるから全員魔法が使えるらしい。みんな同じ職業についているのかな?


確か、レーシュの職業がノブレスシュバリエとかいう職業だったかな? えーと、『鑑定』使おう。あれ?レーシュだけなのか。他のみんなは訓練生という職業だ。なんでレーシュだけ違う職業なんだろう? 一人だけ強そう。


みんなそれぞれ魔法が使っていく。使う魔法は火、水、風、土の四属性のどれか、どの属性が使えるかは適正によるらしい。ギルマスは火以外の属性は使えるらしい。三属性使えるのはそこそこ貴重なのだとか。


魔法はそれたり、うまく放たれなかったりする。大体みんな当てるのに数発放って当てている。何人かは一発で当たるが、コントロールすることに集中しすぎて的をうまく壊せてないみたいだ。あ、レーシュの番だ。


『火よ、我が鼓動に応えろ。敵を燃やせ』


その一文によって炎が彼女の手の中に出来上がる、


「障害を燃やせ、火球(ファイヤーボール)


次の一文で、炎の球が出来上がる。彼女がその出来上がった魔法を的に向けて放つ。的に対して真っすぐ向かっていく。火球はしっかりと的に命中して的を壊す。


「おみごとです」


「それほどでもありませんわ」


やはり、レーシュは飛びぬけてうまい。ただ、その後は慣れた何人かがしっかり的に命中させて一発で破壊していた。


ふむ、魔法の訓練面白いな。まぁ、私の場合、モンジに丸投げすれば解決するから、あんまりする必要がないし、というか属性魔法使えないや。


その次の授業は剣術訓練だ。一対一の実戦形式みたいだ。あんまり剣術に関しては詳しくないが、多分みんな似たような方の剣術を使っている。この国の剣術なのかな? 少なくとも、レイドさんが使っていた剣術とは少し違う気がする。


どうやら、勝ち負け関係なく、互いの良い点や改善点を言い合っている感じで、先生が見ていた戦いは先生がアドバイスするという感じらしい。というか、あの先生が恐らくレーシュが言っていた先生だろうか。


「ははははは! 私にこれ以上かかってくるものはいるかい!」


何かすごいきざそうな男子生徒がそう言い放つ。ここまで六連勝しているのは事実だった。実際、すごくつよい。ただ、剣術そのものがうまいというより、


「それなら、私が挑みましょう」


「やはり君か、レーシュ」


男子生徒は不敵な笑みを浮かべてレーシュの方を見る。二人は互いに向かい合って剣を抜く。先生が二人の戦いの合図をするらしい。他の生徒は一度戦いをやめ、二人の戦いを見るらしい。


「はじめ」


レーシュは相手に向かう。逆に男子生徒は待ちの構え、レーシュは中段から連撃を放つ。男子生徒は体をそらしながらよけ。即座にカウンターを放つ、レーシュはそれを剣でいなして後退する。


実力は拮抗している、レーシュが仕掛けて、それを男子生徒がよけてカウンターを放つ、それの繰り返し。単純な剣の腕ならレーシュが上。しかし、さっきから思っていたがどうもあの男子生徒は目がいいらしい。すべて相手の剣を見てからよけて、カウンターを放って勝っている。並の人間ならあのカウンターを避けきれずにくらって負けてしまうらしい。それをレーシュは分かっているために食らわない、つまるところ、二人の攻撃は互いに当たらない状態になっているのだ。


二人はこの攻防を十手以上も繰り返している。二人とも体力がすさまじいのか、一切息は切れていない。


「互いに有効打がないようですわね」


「しかし、体力なら私の方が上だ。実際私はそうして君に何度も勝っている」


「そうですわね」


実際男子生徒のカウンターはすさまじい。一撃の威力がずいぶんと重いらしい。レーシュはカウンターをどうするのか。レーシュが突っ込んだ


今度は下段からの上段への一閃、しかし


「無駄だ、とも!」


その一撃も避けられる。そしてそのまままたカウンターを決めに行く、ただし、レーシュはそのまま相手の足を崩しに行く


「うお、っと!」


だが、男子生徒は驚異的な身体能力で体を一回転させて体制を整える。その時に完全にレーシュの後方へと移動していた。


「チェックメイト!」


男子生徒はがら空きの背中に向かって攻撃を入れにいく。この構図、どこかで見たことがあるような。そう思った次の瞬間、レーシュは向かってくる男子生徒に向かって振り返りながら一閃を放つ。死角からの完璧な一閃だった。


「がは!」


レーシュは倒れた男子生徒に向かって剣を突き付けた。


「ええ、貴方の言う通りチェックメイト、ですわね」


「そこまで」


先生が言い放つ。レーシュの勝ちだ。


「フーニル嬢、おみごとでした。特に最後の一閃、油断させたところでの一閃、狙っていましたね」


「ええ、彼のカウンターは真正の騎士にも勝るものですが、死角からの一撃にはあまり強くないようでしたので」


男子生徒は悔しそうに立ち上がる。


「くそ!」


「フーニル嬢の言う通りですね、タラク殿、貴方の目とカウンターはすさまじいものですが、そこに頼りがちで、カウンター技術以外の基礎を怠っています。そのままでは格上相手にはすぐやられてしまいます。改善していきましょう」


「わかり、ました」


とても悔しそうに言葉を絞り出していた。実際、レーシュにもずいぶんと勝っていたのだろうから、少なくともクラスメートには負けたことがなかったんだろうな。


「フーニル嬢も、確かに最後の一撃はすさまじかったですが、すこし型を崩しすぎですね。というよりかは、いえあまり言及しすぎるのは良くないですね。勝ったことに変わりありませんから。とにかく、ラド―ン流の型の反復練習を集中的にやるように」


「助言痛み入りますわ」


「他の皆さんも、二人には改善点はあるもののお手本としては申し分ないですから参考にしてください」


生徒たちは返事を返し、そこで授業が終わる。一度教室に戻り、ホームルームをした後、今日の授業は完全に終了して、下校時間となった。


その後クラスメートにレーシュは囲まれていた。どうやら先ほどの剣術訓練の動きに関して色々と聞かれているみたいだ。


「それでは、帰りましょうか」


「そーしよー」


レーシュはどうにか集まる生徒たちをいなし、門へと向かう。レーシュは周囲を確認してから、レンズに話しかける。


「ジョゼさん、目的忘れてないですわよね」


「あ、え、あーもちろん覚えているとも!」


「口調おかしくなっていますわよ、完全に忘れていましたわね」


最後の方の授業が面白くて完全に忘れていた。そうだった、学校付近に出没する不審者を探しに来たんだった。まぁ、そんなこともある。


「フーニル!」


「あ! タラクさん、ど、どうしましたの」


いつの間にかさっきの男子生徒ことタラク君がレーシュに話しかける。いつの間に来たんだ。


「? やけに挙動不審だが、まぁいい、今度こそ貴様を倒す! いいな!」


「貴方の方が勝っている回数は多いですけれど、えぇ、ですが再戦、いつでも受け付けますわ」


「あぁ! 待っていろよ!」


タラク君、結構な負けず嫌いらしい。ただ言い終えて満足したのかすぐにどこかに行ってしまった。


「あ、焦りましたわ」


「でもあの模擬試合すごかったよ」


「そうですか、ですが普段はかなり負けているのですのよ」


「そうなんだ、あぁそれで、レイドさんの攻撃まねしたの?」


最後の一撃、あれはレイドさんが後方から来た魔獣に対して放った攻撃にそっくりだった。


「やはりばれてしまいましたか、そうですわ。彼の癖は覚えていましたので、それを使えばレイドさんの時のように背中からの攻撃に誘導できると思いまして」


それを本番一発で決めるとは、中々すごいことなような。


「まぁ、レイドさんの剣術は私たちが使うラド―ン流とは別ですから、先生からは肩を崩しすぎと言われてしまいましたが」


そもそも使っている型が違うのだから当たり前と言えば当たり前か。


「それにしても、あんまり生徒いないね」


下校時間だというのにあまり生徒はいなかった。


「ピークはもっと後ですわね、皆さん放課後はよくお茶をしておりますわ。私も前は図書室で自主勉強をしておりましたし」


なんかすごい貴族っぽい。


そのまま、レーシュとレンズは寮までの道を進んでいく。


「ジョゼさん」


「うん、あの人かな?」


「恐らく、一瞬でしたが聞いた特徴に一致していましたか」


一瞬だけ明らかに挙動不審な男が裏道から覗いていた。レーシュが一瞬そちらを見るとすぐに引っ込んだが。


「それじゃ、追跡しますか」


「お願いしますわ」


さーて、不審者捕まえますか。

読んでいただき、ありがとうございます。誤字脱字報告・コメントお気軽にどうぞ。

最近バトル―シーンが多い気がします。バトルは難しいので書くのに時間がかかります。表現がなかなか難しい。さて、次回、不審者を捕まえたりします。お楽しみに。

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