草の所在地
どうも、作者です。13話です。
毎日投稿ができるかが、最近の不安です。
レーシュが来店し手から二日後。レーシュと図書館に行く約束をした日である。こういう言い方すると、学校の友達と待ち合わせしてるみたいだな。実際は依頼主なのだが。
ということで、私はバンカさんに教えてもらった図書館に行く。元々帝都は円形状で、大体90度ごとに、太い道があるが、ギルドはその太い道の一本にある。そこから、45度行ったくらいである。そこも中々に大きな道だったが、あまり人はいない、なんだったらいつも巡回している兵士さんの方が多いかも。
と、ついた。ここが図書館だ。中々に立派だ。ギルドよりは小さいが十分に大きい。というか、外観だけなら、ギルドより立派である。あれだ、ローマっぽい、多分。というより、ギルドの建物がすごく無骨なんだろうか。
「きましたわね、ジョゼ」
堂々と立っている少女がそこにいた。休日でも制服なのか。学校のルールなのかな? それにしても、場違いなほど堂々としている。立ち姿に優雅さがある。
「ありゃ、待たせちゃったかな?」
「むしろ、貴方の方が時間厳守ですわ。わたくしが早く来ただけなので、お気になさらず」
あいかわらず、物言いがズバッとしている。そういえば、前来た時、騎士貴族とか名乗ってたっけ。騎士というと、なんとなく厳格なイメージがあるから。やっぱりそういう感じなのだろうか。
「さて、行きましょうか」
「ほーい」
二人で中に入る。受付の人はいたが特に何も言われずすんなりとは入れた。中は、高い本棚が並びたてられた、The図書館といった感じだった。
「この中から探すのか~」
しかも、見つかるかもわからないものを。これは絶対疲れるな。大変じゃ。やりたくない。
「えぇ、とはいえ、薬草関連であればまとめられているはずですから、ある程度は絞れるでしょう」
とりあえず、薬草関連がある棚を二人で探す。探しているうちに気づいたが、思ったより中が広い。中は三階建てになっており、そのすべてに本が詰まっている。
「広いし、すごい量だな~」
「ええ、学校の図書館よりも広いですわね。いったいどれほどの本があるのかしら」
普通に歩いてるだけで疲れてきた。もう探すのも面倒になってきた。まぁ、レーシュがしっかり確認してるから、ついていくだけでいいか。
「あ、ありましたわ」
数分ぐらい経って、レーシュが見つけた。薬草関連の本棚があった。しかし、一列分あった、私は少し絶望する。ここから探せというのか。
「わたし、そこで寝てていい?」
「ダメですわ、そうしたら、報酬金を減らしますわよ」
こ、こやつ、私の痛いところを突いてくる。今のところ、お金にはあまり困っていない。しかし、それでも金はあるだけ楽できるのだ。だからこそ、それを減らさせれるというのはこっちとしては嫌である。くっ、やるしかないか。
ということで、二人で本棚をあさる。薬草図鑑、薬草に関する論文だとか、あ、薬草調合に関する本もある。とにかくたくさん並んでいる。そこから、それっぽいのを、抜いていく。バルド草の名前が表紙だとかにバルド草の文字がないかを確認しながら。
5,6冊ほど抜き出して、近くの長机においてパラパラとめくって確認していく。2.3冊ほど確認するが、記述がほとんどなかった。というか、場合によっては、同じ薬草でも、全く違う記述がされていたりとこれじゃあ、見つかったとしても信憑性のほどがわからない。大丈夫か。
「見つからん」
「見つかりませんわね」
探し始めて二時間、合計で20冊以上は確認したが、バルド草のバの字もない。いったいどんな幻の草なんだ。
「この草、本当にあるの?」
「絶対にあるはずですわ」
「え~、本当かなぁ」
「間違いありません」
断言するほどとは。うーんにしても、本当に情報がない。これだけないのだったら、ここら辺の地域にはないのではなかろうか。
「そういえば、どうして、発行ポーションが欲しいの?」
「それは...。」
レーシュは口をつぐむ。その表情はほの暗い。
「まぁいいや。ちょっとだけ、歩き回っていい? 気分転換にさ」
「え、ええ構いませんわ」
私は席から離れる。せっかく来たのだ。もう少し見て回ろう。といっても、ほとんど変わり映えしない空間だが。
しかし、案外細かいところを見てみると意匠が凝られている。正直目利きとかはできないが、中々にお金がかかっている。静かな空間で、たまに来るにはいいかもしれない。というか、本が借りれるのなら借りてみよう。暇つぶしにはいいだろう。
それにしても、人がいない。私たち以外に使っている人間は今のところほとんど見ていない。本棚を見つけるまでに二、三人見たくらいだ。あんまり使われていないのだろうか? その割に清掃は行き届いている。管理はしっかりされているらしい。
「お嬢さん、迷子かな?」
誰かに呼ばれて振り返る。そこにいたのは、眼鏡を掛けた老人だった。ずいぶんと老けているが、きっと昔はイケメンだったであろうおじいちゃんだった。
「いえ、ただ気分転換に歩いてただけです」
「おや、それは申し訳ないね」
「いえ、ありがとうございます」
ご厚意で声をかけてくれたのだ。迷惑なことなどないだろう。
「おじいさんは、ここによく来るんですか?」
「ええ、仕事を引退してからは毎日ここで過ごしていますよ」
毎日、それはすごい。相当本が好きなのだろう。それは迷子か聞くわけだ。それだけここに来ているのなら、案内なんて簡単にできるだろう。
「本好きなんですね」
「そうだねぇ、元々本を読むのが趣味でね。ここの本はあらかた読んでしまったかもしれないねぇ」
お、そんなに本を読んでいるのなら、もしかしたら、
「すいません、バルド草って知っていますか?」
知っている可能性はある。本をそれだけ読んでいるのなら、それだけ知識は溜めこんでいるはずだ。
「バルド草?」
おじいさんは少し考えたこと、合点がいったように、うなずいてこちらに微笑みを向ける
「懐かしい名前を聞きましたなぁ」
これは、当たりらしい。
「それってどこにあるかとかわかります?」
「ふむ、確かサジッタの森のどこかにあったような」
おお! これは大収穫だ。まさかこんな形で場所がわかるとは、結果的に図書館に来てよかった。バンカさんに教えてもらえて良かった。でもサジッタの森ってどこだろう。まぁ、レーシュなら知ってるだろう。知らなくてもバンカさんに聞こう。
「それにしても、バルド草ですか」
「?」
「レーシュ」
「ジョゼさん、気分転換はできましたか? ジョゼさん?」
「あ、ごめん。ぼーっとしてた。ふふふ」
私は、気を取り直して、少し変な笑いをする
「ど、どうしたんですの?」
「なんと、バルド草の在りかがわかりました!」
「え! 本当ですの!」
「本当です!」
「ですが、一体どこで? こんなに本をあさっても出てこなかったのに」
確かに、ここにある資料には一切なかったな。サジッタの森にあるというのはやはり相当古い情報なのだろうか? まぁ、おじいちゃんの知恵だからね、しかたない。
さっきに出会ったおじいちゃんに教えてもらったことをレーシュに伝える。
「そんな偶然ありますのね」
レーシュは、今の話を聞いて微笑む。笑ってるところを初めて見る。ダメだ、恋に落ちそうな笑顔だ。でも、本当に場所がわかってよかったな。
「ありがとうございます、ジョゼさん」
「感謝なら、おじいさんに言ってよ」
確かに、私の運ありきかもしれないが、それでも私はおじいちゃんに教えてもらっただけである。
「そうですわね、それで、いつ行きましょうか?」
「え? 私はいかないけど?」
「......え?」
読んでいただき、ありがとうございます。誤字脱字・コメントお気軽にどうぞ。
まさかの堂々のいかない宣言、どうなるんでしょうね。




