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ヒロインと悪役令嬢

ヒロインと悪役令嬢は将来を考える







 ここは乙女ゲームと世界観を同じくしたライトノベルの舞台が揃ってある大陸の一国。

 お互い出会うはずのないゲームと、小説と言う別世界で、別タイトルのヒロインと悪役令嬢は親友になった。



 ロートアのスイーツショップは商品が売り切れるか午後四時になったら閉店だ。

 閉店後は店内の清掃をして、最近始めたコリーナが主体になっている新事業の準備に取り掛かる。




 その準備中、コリーナは小さく溜息を吐いた。


 コリーナは出奔したとは言え、実家の借金については責任を感じているのだ。



「わたしが可愛らしいばっかりにアホ王子に狙われて陥れられたんだから、やっぱり家族には申し訳無くて……」


「全くその通りなのだけど、本人が言ってしまうと……何だかねぇ」


 ロートアは、そのコリーナの切々と訴えるような物言いを苦笑しながら聞いていた。

 確かに本人の言う通り、大きく円らな目にすっと高い鼻、唇は自然に赤くプルプルで、流石ヒロインクオリティーの可愛さである。



 以前話していたビールについては、今のところ好評でスイーツショップ閉店後の五時から四時間ほど、庭の一部とテラス席を利用してバルやビアガーデンの様な店を営業している。

 昼間お洒落なスイーツショップだからか、おじ様方よりも流行に敏感な紳士な若者が女性を伴って多く来店してくれる。

 酔っ払いに免疫のない二人だから、有り難くはあるが、イメージ的に年齢層高めのサラリーマンが『取り敢えずビール』だったのだが、若い人の方が新しい物を受け入れやすいのだろうか?



 ビール以外にもワインでサングリア、ウイスキーでハイボール、ノンアルコールでシャーリーテンプルとシンデレラと、何種類かの飲み物を用意した。

 シンデレラという名前は由来とか聞かれたらどうする? と名前の変更も検討したのだが地方の童話だと押し切ろうとそのままの名前で提供することにした。


 つまみも、簡単にポテトチップス (この世界には無かった)と日本ではお馴染のストレートタイプのプレッツェル、出汁巻き玉子に、ニンニクやニラのような香味野菜を入れない餃子、焼き鳥風串焼き等を日替わりで三~四種類。



 ぉお、これが料理チートか! と、感動しつつ思いの外盛況だったので、二人で回すのは三日で諦めてバイトを募集する運びになった。



 心配性のディトリヒとロベルトに干渉されつつ、追加の人員を二名確保し、更に、スイーツショップのバイトにも時間延長してもらい、どうにか軌道に乗って来た。



 ものの、流石にこの程度では生活費の足しにはなっても借金返済と迄は行かない。

 長期で考えればまだまだ伸びしろはあるし、国許でも同じようにビールの存在を広めれば領地も潤うとは思われるが、そこまでの利益を出す間に、借金は利子で膨れ上がりビールの権利共々領地を奪われかねない。


「はぁ~~~、ホント、あのアホ王子め~~~!!」


 コリーナは憎らしそうに呻いて、両手で拳を作っている。

 そんな仕草も可愛いだけで、ロートアはつい笑ってしまい、コリーナに軽く睨まれてしまった。



「んんっ、まぁ、そうね、小娘のわたくし達じゃお金を稼ぐのは難しいわね。

そう言えば借金で思い出したのだけど、安全ピンってありますでしょ?

あれ、借金返済のために400ドルで売られたって話、ご存じ?」


「え~? 初めて聞いたわ! 400ドルって……ちょっと安くないかしら?」


「前世での使われ方を見るに、安いわね。

で、この国には特許に似た独占利用権がありますの。

わたくしもアイスクリームの製造方法と、まだ使ってませんがアイスのコーンの独占権を取りましたので、申請方法は分かりますし、よろしければ申請して各方面に売り込みません?」


「えぇ!? そ、それって、ちょっとズルくないかしら?」


「どうかしら? 昨日、ロベルト様が遠征の時に使うテントを地形に合わせて型を変えるのに縫ったり切ったりする事があるっておっしゃてた時、コリーナは『安全ピンでも有ればね~~』と呟いてましたでしょ? 良い案だとわたくしも思いまして作ってくれそうな工場を幾つか見繕っておきましたの。

明日はこのお店も定休日ですから、一緒に工場へ行ってみませんこと?」



 ロートアは澄まし顔でコリーナを見た。

 コリーナが可愛いとよく悶えているが、ロートアこそ整ったお人形の様に美しい。

 悪役令嬢と言えど、ゲームのヒロインを凌ぐ人気キャラだけの事はある。




「他にも、万年筆とか作れそうな気がしますの。 ジルは今、腕の良い職人さんが大勢いますでしょ?」


 ロートアは、今度は思案顔で小首を傾げる。


「ロートア~~! そんなの、貴女一人でも出来ることなのに!!

是非行くわ! ありがとうロートア!!」


 ロートアの提案にコリーナは感激して大きな瞳をウルウルと煌めかせた。



「まぁたまたま知っていたことですから、大したことじゃありません。

それに一人でしたら作ろうとか売り出してみようとは思いませんでしたし。 何より同郷の誼ですわ。 

それより、コリーナも何かアイディアはございません?」


 そんなコリーナに優しく微笑み他の案を促す。


「そ、そうね? 先日買い物中に手持ちの買い物袋から商品が落ちてしまって、ほら蓋の無いタイプのものばかりですから。

それで、マジックテープでも有ればパッと締めれて良いのにな~! とか思ったわ」


「あら、良さそうな案ね! マジックテープも使い道は幅広そうですし」


 うんうん。 と頷きながら「他は?」とコリーナの顔を見る。


「あと、接着剤らしき物が有るから、付箋紙なんかも作れないかしら?

それとホッチキスなんて有ったら便利!」


「文房具は意外といけそうですわね!」


 そんな感じに盛り上がっていると店のドアをノックする音が聞こえた。

 二人、振り返るとディトリヒとその直ぐ後ろに護衛の騎士ロベルトが既にドアの内側に、更にドアの外側少し離れた所にも護衛の騎士が二人立っていた。



「ロートア、僕のお姫様。 お誘いにのって来たけど、まだ早かったかな?」


 ディトリヒが甘やかな笑みを浮かべてロートアに声を掛けると、ロートアは頬を薄っすら朱を刷いて


「殿下、お待ちしておりました。 どうぞ此方におかけ下さい」


と、カウンターの席を勧めた。



「ありがとう。 コリーナ嬢、こんばんわ。 君のビール、頗る評判が良いみたいだね」


「ご機嫌宜しゅうございます。 お陰様で殿下のお耳に届くまでになっているなら喜ばしい事です」


 ディトリヒが席に着きながらコリーナに声を掛け、コリーナも礼を取って答えた。



「ロベルト様も、よろしければ此方へお越し下さい。 殿下、よろしいですよね?」


「勿論だとも。 此処は共に休憩を取ろうじゃないか。 友よ!」


 ロートアがディトリヒに尋ねれば、お茶目に答え未だ入り口近くに立つロベルトを中へと誘った。



「殿下! 一介の騎士を友扱いなんて! しかも私は職務中です!」


「公式の場で言っている訳じゃないんだ、ロベルトはちょっと真面目過ぎるぞ。

此処は恋人に逢うために訪れ、恋人の友人とその婚約者と共に将来について語り合う憩いの場だろ?」



 ディトリヒはパブリックでは公世子然とした穏やかでありながら毅然とした態度を崩さないが、プライベートでは快活でお茶目な面をみせる。

 そして、コリーナと仲良くなった頃からロートアを憚らず恋人と呼ぶようになった。


「殿下、恋人などと軽々しく仰ってはいけません。 バレを出る時にわたくしは家から勘当されたのご存知でしょう?」


「知ってるけど、あれは国を出る為言ってくれた公爵の方便だからね。 あと、ディトリヒと名で呼んで?」


 ロートアが困った顔でディトリヒを見ると、ニコッと微笑み


「この国は身分を理由に不利益を被ることのないよう、どんどん法を改めているし、君の祖国ではあるがもう、持たないだろう?

だからお父上はあの馬鹿げた断罪もどきを好機にロートアを逃がしてくれたんだ」


良い父上だね。 と、ロートアの頭を撫でた。


「そんな…… では、お父様は本気でわたくしを追放しようとなさったんじゃ……」


「遠くの領地に匿うつもりでいらしたよ。

それをまんまと僕に拐われちゃったんだけどね」


「わたくし、拐われていたんですか? それに、何故今頃そんなことを?」


「うーん、お父上には里心がつくと可哀想だから内密にと言われていたんだけどね、もうすぐ成人だし、そろそろ正式に結婚を申し込みたいと思って次の大公家主催の夜会に招待したんだ。 なので伝えておこうかと思って」


 ディトリヒの言葉に他の三人は言葉を失う。


「で、でででん、か……!?」



 ロートアが何とか声を発するものの、いまいち言葉が続かない。


「ディトリヒ。 だよ。」


 なんて更に言い募るからロートアは顔を赤らめ口をパクパクさせている。



「えーと、殿下。 プロポーズらしき言葉がサラリと聞こえましたが、わたし達の聞き間違えでよろしいでしょうか?」


 言葉の続かないロートアを尻目に、コリーナは憮然とした態度でディトリヒに尋ねると


「あはっ そうだね。

流石にプロポーズは花束と指輪を準備して格好よくきめたいからそこは聞こえなかった事にしておいて」


と、ロートアを見詰め左手を取ってその薬指を指先で擽った。



 溺愛が酷い。 と、コリーナは二人を見ながら溜息を飲み込み気を取り直すように パン! と手を打った。



「では、此処にいるのは仲良しの友人四人と言うことで、早速試食をお願いしたいのですが!」



 ロートアとアイコンタクトを取り、キッチンへと向かう。

 試してもらいたいものは既に出来ているので、二人でお皿を持ってディトリヒと些か小さくなりながら並んで座るロベルトの前に並べてゆく。



「これは、大豆をすり潰して塩を作るときに取れるにがりを混ぜて作った物です。 この固まった物をアレンジした料理です。」




 豆腐の水気を取り、短冊に切って生ハムを巻いたもの。

 豆腐を細長く切って串を刺し、焼いてから甘辛いタレを付けたもの。

 薄く切った豆腐にバジルとスライストマト、クリームチーズを乗せ、オリーブオイルに胡椒、塩を振ったもの。

 豆腐とよく熟れたバナナで作ったヘルシープリン。

 豆腐とクリームチーズのチーズケーキ。



 スイーツを含めて五種類。 豆腐のアレンジ料理を供す。

 ディトリヒとロベルトは初めて見る豆腐に目を丸くした。



「これが大豆で出来ているのか!」


 ジルでは家畜の飼料として栽培されている大豆は、あまり人が食べることはない。

 また、近年家畜自体が減っていて、飼料である大豆が余っているのだ。


「早速頂こう」



 ディトリヒは興味津々に一品ずつ丁寧に味をみていった。


「では私も」


 ディトリヒが食べ始めると、ロベルトも感心しつつそれぞれを口に運んだ。



 ロートアとコリーナの二人は、その様子を真剣に見詰める。

 前世の日本人の二人には馴染みのある食材だが、ディトリヒやロベルトは初体験だ。

 この世界の人に受けいられるか、ドキドキと食べ終えるのを待った。



「凄く美味しい。 豆の香が残りつつ、滑らかでふわりと蕩けるような口当たりだ。

淡白な味だからどの食材とも合っているようだ。 特にこのタレを付けて食べるこれ、焼くと食感が出来て、タレの甘辛い味が後をひくな」


 ディトリヒは碧い目をキラキラさせロートアとコリーナに訴えるようにその美味しさを伝えてくる。



「私はトマトの乗っているのが好みだ。 どれも美味しいが、これはサッパリしていて胡椒と岩塩が効いていてビールが進むぞ。」


 ロベルトも少々興奮気味に感想を伝えてきた。



「デザートも自然な甘味でついつい食べてしまうな。」

「私なら締めに欲しいが、酒の肴にも出来る味だ。」



 ディトリヒもロベルトも、味の感想は丁寧に伝えようとしてくれる。 他国から来たばかりで他に知り合いが少ないのでとても助かる。

 今日は他にもフライとトンカツを用意してある。 ロートアの知る限り、この大陸にフライは無かった。

 フリッターに似た揚げ物はあるのだが、パンをわざわざ粉にして使う発想は無かったようだ。



「そう言えば、第一騎士団で次の遠征にビールを持って行きたいと僕の所に嘆願が来たんだけど、結構な量になるけど仕入れは出来るかな?」


 ロートアが準備済みのフライを揚げていると、コリーナはディトリヒにビールの仕入れを頼まれた。


「えっ? 騎士団でご利用頂けるんですか?! どれくらいの量になりますか? 樽でお買い上げ頂けるなら瓶よりだいぶお手頃になりますよ!」

「正式な量と時期については後日団長補佐が依頼を持って君を訪ねるが、150人程度の中隊で行くはずだったな?」

「えぇ、そのように聞き及んでいます。」



 コリーナの実家の領地で造られたビールはここ最近のバルもどきに依る販活で多少消費され始めたが、当初思うように売れなかったので今年造られた物が大量に残っている。

 それが纏めて買って貰えるならこんな有り難い事はない。



 そんな話を少し離れて聞いていたロートアは、さっき話していた安全ピンを思い出した。

 揚げたてのフライとトンカツを運びながら


「ねぇ、コリーナ。 折角ですから先程話していた安全ピンも急ぎ作ってその補佐の方に見て頂いたら?」


と、声をかけた。


「なんだい? 安全ピン?」


 ロートアの言葉にディトリヒが興味深げに尋ねた。


「ピンって、針先が露出していて危ないので、それを収納する部品を兼ね備えた物が有ったらとコリーナと知恵を絞っていましたの。」



「へぇ~! 面白いね。 ピンブローチみたいな物かな?」

「いいえ、針の先を収納する為にそれ自体をバネのように曲げるのです。」


 ロートアとディトリヒが話しを続けるとロベルトが僅かに首を傾げつつ


「針を曲げる? それでは折れたりして使い難くないのか?」


と、ロートアとコリーナに尋ねた。


「バネに弾性があるから滅多な事では折れないわよ」


 コリーナが答えるがピンときていないようだ。

 ディトリヒも半信半疑だが面白そうだな~っと言った表情でロートアとコリーナを見ていた。


「そうだわ! プレッツェルの生地が残ってますので試しにその形に焼いてみますわ。

その間にフライを召し上がっててい下さいませ!」


 と、ロートアは奥へ行ってしまった。



「プレッツェルってポリポリのスティックだったよな?」


「確か、そのような物かと……」



 ディトリヒとロベルトが共に首を傾げている。

 カウンターに残っていたコリーナは、その様子が可愛いな~。 と目を細めて眺めロートアが戻るのを待った。



 暫くするとまだ熱を持った焼きたてのプレッツェルを二つの籠に入れてロートアが戻って来た。

 香ばしい匂いがカウンターを包む。



「お待たせ致しました。 こちらがいつものプレッツェル。 焼きたてなので熱いですよ、お気を付けください」


 まず、ディトリヒがスティックを摘み、続けてロベルト、コリーナもプレッツェルのスティックを摘んだ。



 皆が手に取ったのを見てからロートアも一本取って、両端を指で摘んだ。


「こちらの形ですと、このように直ぐに折れてしまいますが」


 言いながら摘んプレッツェルをポキッと折り、籠に戻し


「あ、そちらは召し上がって下さいませ。 チーズ味で美味しゅうございますよ」


と、勧めながら、次のプレッツェルを手に取った。


 それは、スティックと同じ太さで二つに折れ曲がっており、折り返しがニ回転程丸められていた。


「針と違いまして折れやすいのですが、このように折り返し部分を曲げますと端と端をくっつけるくらいは出来るようなりますの」


 説明しながら両端を何度かくっつけてみせた。



「ちょっと、驚いた。」


 勧められたプレッツェルを飲み込んで、ディトリヒとロベルトが二つに折れ曲がったプレッツェルも手に取って、ロートアと同じように両端ムニムニと合わせてみている。



「ロベルト兄様、明日、このようなピンを図案化してロートアと町の工場へ行きたいのだけど」


 良いわよね?  と、上目遣いに見遣った。


「あ、明日?」


「ええ。 出来るかどうか分からないけれど、安全ピンは色々と使えて便利だと思うの。

補佐の方に見て頂けなくても、工場へは行っておきたいわ」



 コリーナの言葉に少し考えて、ロベルトはディトリヒに視線を移した。


「ロベルト、僕はこれ、素晴らしい発明だと思うよ。 明日なら僕の公務は全て城内だから、僕の代わりに二人を町に連れていってよ」



 ディトリヒの言葉にロートアは数度瞬きをして


「よろしいのですか?」


と問い掛けた。


「ふふっ  特別任務だよ」


 ディトリヒはロートアにウインクして快くロベルトを二人の護衛に貸してくれた。


「それにしても、僕のお姫様は凄いな! 料理は上手いし、発明もしちゃうんだから!

僕も負けないようにしないと、君のお父上に認めて貰えないや」


 そして腕を組んで 負けないぞ! と、独り言ちた。


 ロートアも聞こえていたが頬を染めつつ聞いていない振りをする。

 そんな姿も可愛いな~。と思いつつ、コリーナは時間を見た。


「あっ! ロートア、バルの開店まで時間が無いわよ!」


 思わぬプレゼンに時間を取られ、コリーナは慌て出した。


「あら、やだ! もう直ぐバイトさんが来ちゃうわ!」


 ロートアも時間を確認してハッとして


「コリーナ、料理は大体出来ているからお皿を並べて下さいます?」

「了解よ!」


と、二人でバタバタと動き出した。



 ディトリヒとロベルトは顔を見合わせクスリと笑う。



「殿下、折角お越し頂いたのに慌ただしくて申し訳ございません。 また懲りずに味見に来て頂けますか?

あっ! フライの感想をお聞きしてませんわ!」


 バタつきながらもディトリヒに声をかけるが、感想を聞きそびれたことに肩を落とした。


「勿論来るよ! フライもとても美味しかった。 詳しい感想は帰りながら伝えよう。

今日も終わり頃迎えに来るから、一緒に帰ろう」


「ロベルト兄様もまた来て下さる?」


「当然さ、また来るよ。 帰りも殿下と迎えに来るから、独りで帰ったりするなよ」









 店内は慌ただしいが、そこはかとなく甘さのある空間が広がる。


 今のところ、ヒロインも悪役令嬢も平和なようだ。







 


誤字脱字訂正しました。

お知らせありがとうございました。

 

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[良い点] ヒロインと悪役?令嬢が仲が良い事。 ほのぼので良いですね。 [一言] シリーズ、楽しみにしてます
[良い点] 文章が読みやすく、構成がしっかりしていて、最後まで楽しませて貰いました。少しずつこちらの世界のものが出てくるのが楽しいです。
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