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物語に出てくる伝説って作った本人は気づいてない1-1
1部 1-1
週明けの月曜日は世界中が絶望する1日で始まると誰かが言っていた。
高校生の僕らには関係ない事だと誰かが言っていた。
だけど、僕は今絶望の真っただ中にいる。
「バスの時間、見間違えるなんて最悪だ・・・」
今日は待ちに待った高校生活の始まりに遅刻だなんて。
バス停から学校までおよそ1kmある道のりを全力で走るが、間に合うかギリギリだ。
それに高校生になったからって今までの生活に変化が起こるとは思えない。
綺麗な桜が立ち並ぶ街道には、僕と同じ制服を着た新入生らしき生徒が急ぎ足で学校へ向かうのが見えた。
「やっぱり僕もその他大勢の中の1人なのかな」
周りから見たら、学生達の中の1人が僕なのだろう。